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楽理一般がメイン、一応。とはいえ書いているヤツは素人ですので、誤解・勘違い・間違いも多いかと思います。色々教えてください!
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現在読んでいるのはこの本です。



練習問題の続きです。

p.21

4.上の旋律に対し、下に示してある記号の和音を付けて、四部合唱を作りましょう。

という問題です。問題の指示から察するに、旋律は既に〈そのように作曲されたもの、所与のもの〉として受け取った上で、それを前提として、和音記号に従ったコード・ヴォイシングを施せ、と言うことなんでしょうね。

まぁ、ポピュラーの曲では、クラシックの『エリーゼの為に』をアレンジしたものなんかも随分あって、オリジナルにはない節回しがメロディに見られたりもするのですが、そんな流儀で解答する側が「こんなメロディはつまらないから」などと言って下手にメロディまで書き換えると、それこそ「蛇足」となりかねないので、旋律には手を加えないことにして、解いていきます。

まずは譜例を確認しましょう。

21_4_1.jpgこれまで通り、C maj.が脈絡となっており、旋律(=メロディ)はソプラノが担っていますね。

1小節目。ⅠですからCですね。バスはルートのC。ト音部だけ見るとC/Eになっています。では、解いていきます。へ音部のバスは一端留保して、ト音部の三声部だけ考えてみます。

2小節目。ⅤですからGです。バスはへ音部に問題の段階で記載済みなので、回答者は勝手に変えられません。考えるべきはト音部のコード・ヴォイシングです。トライアドですので、ルートはト音部にも現れ、重複されることになりますね。1小節目のⅠとのコモン・ノートはGです。1小節目に登場したGと同じ音高に、2小節目のGも置かなければならないので、メロディ(=ソプラノ)の3度下に、アルト声部としてGを置かざるを得ません。ところが、このGがルートなので、残るコード・ノートであるDは下に転回してテノールに委ねるしかないですね。声部進行としてはGが繋留されつつ、他の声部は全て下行となります。

3-5小節目。全てⅠのCです。コード・ノート全てが当然コモン・ノートとなるわけですが、所与として受け取るべきメロディ(=ソプラノ)がルートのCであり、コモン・ノートといえばコモン・ノートなのにタイで繋がれていないと言うことは、そのように作曲された、と言うことなのでしょう。ともかく、これがメロディ(=ソプラノ)ですから、ヴォイシングとしては1小節目を踏襲するしかないでしょう。もちろん、アルトとテノールを動かそうと思えば動かせるのですが、コモン・ノートは同じ音で繋ぐのが規則ですから、ここは動かさないでおきます。『和声学入門』では、コモン・ノートを同じ音高で繋ぐ際はタイで連結するようなので、従っておきます。じゃあメロディはどうなるんだ?? という疑問もありますが、メロディはタイでは結ばれずに作曲されているんですから、回答者にはどうこうできません。

6小節目。ⅣですからFですね。手前のCとコモン・ノートはCで、メロディとして使われてますね。こちらもタイで繋がれていませんが、そのように作曲されているんですから、回答者には手出し出来ません。ともかく、Fのヴォイシングは……とりあえず基本形でよいでしょう。ト音部だけで考えれば、手前のC/EからFの基本形への進行は、メロディがCで繋留されつつ、残る2声部は順次上行でスムーズですからね。

7-8小節目。2-3小節目同様Ⅴ→Ⅰですから、2-3小節目を踏襲しておけばよいでしょう。もちろん、コモン・ノートのGはタイで連結しておきます。

以上の結果を譜面にしておきます。

21_4_2.jpgでは、3小節目以降のバスを考えましょう。現時点ではバスはルートに一致させる規則しか与えられていませんから、素直にそうしておきましょかう。既に埋まっているバスの音高に近いところに集める形で他の小節のバスを埋めてみます。

21_4_3.jpgで、こうなるわけですが、……3-5小節目。ト音部、へ音部変化なしってのは、素朴すぎて面白くないですね。もちろん、「え? 続くんかいっ!?」という驚きもあるでしょう から、3-4小節目はいいんでしょうけど、5小節目はさすがに冗長で、むしろマンネリ。5小節目のバスは1オクターブ上げましょう。これに合わ せて6-7小節のバスも上にあげつつ、8小節目は1小節目と同じ低いところで落ち着かせてはいかがでしょう?

21_4_4.jpgというわけで、これがオイラの回答です。

ところがこれ、模範解答とは大分違うんですよ。比較の為に、模範解答の譜例も示しておきます。

21_4_5.jpg何より驚くのが、3-6小節目のメロディ。問題にはないタイが書き加えられてるんですよ!! 所与として与えられている前提を書き換えるって、どーなってんだ?? ひっかけ問題というより、こんな問題、回答者を陥れるような悪問としか言えません。ホント、ひでぇな。。。

あと、へ音部におけるバスのオクターブ変えですが、オイラの回答と比較して、4-5小節目が逆になっています。これもなぁ……少なくとも、聴感上は納得いかないですね、オイラは。


今回はここまで。
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べぇす
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男性
趣味:
音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。

……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!


◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2

※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
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