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楽理一般がメイン、一応。とはいえ書いているヤツは素人ですので、誤解・勘違い・間違いも多いかと思います。色々教えてください!
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現在読んでいるのはこの本です。



練習問題は、問題の抽象度が高くなり、『和声学入門』で明示的に示された規則だけでは溶けなくなってきています。他方、『和声学入門』自体が「むずかしい理屈は、ぬきにして、自分で試してみて、わかるように、読むところをできるだけ少なくし、実際に書いてみる本にしました。」(p.3)というスタンスなので、模範解答に関する解説もなく、言ってみれば〈なし崩し〉の面もあります。他方、オイラ自身規則を一部忘れるという失態も犯しています。

そこで、改めて『和声学入門』に明示的な規則、含意されていると思しき規則、別な典拠から取り入れた規則を確認します。

まず、明示的な規則(p.15)。
  1. お互いの和音に共通音があったら同じ位置で結ぶ。
  2. その他の音はなるべく近くへ、歌いやすいように流れるように進める。
  3. 共通音の無い(Ⅳ-Ⅴ)場合は、ベース音と上の三声が反対の方向へ進む。
  4. 三音の重複や省略はしないようにする。
  5. 平行八度、五度ができないようにする。
オイラなりにポピュラーの語彙を用いて言い換えると、こうなります。
  1. 繋げるコードにコモン・ノートがあったら、同じ音高に揃え、タイで繋ぐ。
  2. その他の音は、できるだけ滑らかに連結する。
  3. コモン・ノートが見つからない場合は、バスと他声部を反進行にする。
  4. 3rdは重複も省略も禁則。
  5. 平行8度、5度は禁則(だが、同じコードが続く場合はコード・ノート全てがコモン・ノートとなるので、この禁則には該当しない??)
番号は付いていませんが、こんな規則もあります(p.15)。

ベース音は、その和音の根音を用い、大きく離れたところへ進んでよい。

続いて、目下の所含意されている規則(一応ポピュラーの断片的な知識があるのでこんな具合にまとめられますが、『和声学入門』が読者として想定している小学5、6年だと、どう対応するんだろう?)。
  • 考える脈絡となるスケールは、C maj.
  • コードの選択肢はⅠ、Ⅳ、Ⅴの3種だけ。
  • トライアドの1音を重複させた4声で考える。
  • バス以外のヴォイシングは、バスを無視して考え、メロディをソプラノが担うようにクローズド・ヴォイスの転回形で処理する。
  • 冒頭は必ずⅠ。
  • 同じコードが複数小節続いても構わない(平行5度、8度の禁則には該当しない)。
外部の典拠から取り込んだ規則。
  • 5度の上行ないし下行が基本的な進行。
  • それでは処理できないところでは、先取進行(Ⅳ→Ⅴ)が可能。
では、練習問題の続きを解きます。今回の問題が、「四声の連結」の最後となります。

7.この旋律に対し、自分で考えた和音を付けて、四部合唱を作りましょう。

というわけで、譜例を確認します。

21_7_1.jpgへ音譜表の下に「C:」とありますから、やはりC maj.で考えることになります。

メロディを見てみます。D, E, Fの3音しか使っていませんね。上で確認したように、目下の所はⅠ、Ⅳ、Ⅴの3種のコードしか使っていませんし、それもトライアドだけですから、これらのコード・ノートを確認の上、メロディをソプラノ(トップ・ノート)で処理するための転回形を割り出しておきましょう。
  • Ⅰ: C C E G → C/G G C E
  • Ⅳ: F F A C → F/A A C F
  • Ⅴ: G G B D
ただし、ここで示した転回形は、バス以外の声部について述べたモノで、バスにはルートを使います。

今回は、コモン・ノートがメロディに使われていないので、メロディと使うべきコードが1対1対応してしまいますし、よってバスも決定してしまいますね。とりあえず譜面にしてしまいましょう。

21_7_2.jpgベース・ラインをこのように配置した理由を一応述べておきます。

1小節目のCについて。センターCの高い音はバスらしさに欠けるので、低めとしました。他方、メロディが3度に収まるため全体的に変化に乏しいため、ベース・ラインだけでも上下に動いた方がよいと判断しできるだけジグザグというか、山谷が交代するようにしました。他方、6→7小節目はⅣ→Ⅴとコモン・ノートがないパターンなので、メロディと反進行するベース・ラインにする必要があるため、山谷交代の方針からは外れます。

以前オイラが引っかかっていた、バスと他声部の反進行は、コモン・ノートがない場合、よって現在使えるコードだと、先取進行にあたるⅣ→Ⅴの箇所でのみ適用される規則です。なので、これで十分! と言えそうなのですが、耳で聞く限り、オイラにはどうも面白味に欠けるんですよね(^◇^;) そこで、この反進行の規則を、敢えて極力先取進行以外の箇所でも遵守することで、ベース・ラインに手を加えてみます。
  • 1→2小節目: メロディが上行なので、バスは下行させます。
  • 2→3小節目: メロディが下行なので、バスは上行させますが、2小節目を既に下げてあるので、3小節目はこのままで良いことになります。
  • 3→4小節目: このままで反進行になっています。
  • 4→5小節目: このままで反進行になっているのですが、2小節目から上行を続けているので、敢えてここでも上行させましょう。コモン・ノート(G)があるので、反進行させる「必要」はないんですし。
  • 残り: このままで反進行になっています。
というわけで、こんな譜例になります。

21_7_3.jpgおいらの耳には、最初の回答よりのも、こちらの方がずっと良く聞えるんですが、どんなもんでしょう?

では、模範解答を確認してみます。

21_7_4.jpgオイラが最初に出した回答の、2小節目、4小節目のバスがオクターブ下がったものですね。まぁ、ベース・ラインについては「ベース音は、その和音の根音を用い、大きく離れたところへ進んでよい。」という、大きく離れることが容認されるという規則ですから、無理に離す必要は当然ありません。この解答には納得です。それでも、オイラの耳には、なんてんだろ? 優等生過ぎてイマイチです(^◇^;)


今回はここまで。
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べぇす
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男性
趣味:
音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。

……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!


◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2

※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
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