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趣味でベースは弾くものの、ギターは弾けないし、楽理にも疎いオイラが、ホールズワース的な発想を少しでも理解したくて始めた「Just for the Curious ノート」シリーズ。元ネタのDVDと本はこちらっ
今回は、Scale#4: A minor (maj7, #4)の続きで、このスケールを移調して実際にコードを取り出し、作曲に生かした例を取り上げます。著作権対策のため、譜例の体裁を書き換え、曲名は伏せておきます。
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今回は、Scale#4: A minor (maj7, #4)の続きで、このスケールを移調して実際にコードを取り出し、作曲に生かした例を取り上げます。著作権対策のため、譜例の体裁を書き換え、曲名は伏せておきます。
ホールズワースによるスケールの使い方について、スタングはこんな説明をしています。
ところが、ホールズワースはむしろ逆に、先にスケールを定めて、そのスケールからコードを取り出して作曲する、と言うのです。しかも、そのコードは、伝統的なコード・シンボルの記譜法では書き表せないというのです。
ここまで、スタングはスケールから取り出せるコードを提示した上に、それをコード・ネームでも譜例でも示してきたわけですが、むしろホールズワースは伝統的なコードの記譜法では書けないようなコードをスケールから取り出しているわけですから、「基本的なコードに付加音やテンションが付いている」という考え方自体があまり意味のないことだったと言えそうです。もちろん、そういうホールズワースのシステムから、既存のノーテーションで表記可能なコードを取り出せばどうなるか? さらにそれを逆に捉えれば、一般的な曲をホールズワースがプレイする場合は、コードを見て、自分のシステムにあるどのスケールを選択するか? という観点から、見ることはできたんだろうとは思います。
他方、ダイアトニック・コードだって、ダイアトニック・スケールから取り出されます。ホールズワースがどれだけ独自なスケールを使っていても、スケールからコードを取り出すと言う点ではそんなに真新しさはないのでは? なのに、ホールズワースが取り出すコードは伝統的なコードの記譜法では書けないとはどういう事??
というわけで、まずはホールズワースが取り出したコードで行った作曲を譜例で確認しましょう。これ、厳密には著作権に抵触しそうなんだけどなぁ。。。とりあえず曲名は伏せておきます。是非、元のDVDと教則本をお買い求めくださいっっ
と言うわけで、右が譜例なのですが、サムネイルになっているのでこのままでは見づらいですね。クリックすれば大きくなりますので、そちらでご確認ください。
ギター向けの譜面をへ音部とト音部の2行で書いたのは、上記のような著作権対策に加えて、見やすくするためです。元の譜面はTAB譜と2行になりつつも、ト音部にまとめてあったため、ペダルとなっているEと、その上で進行するコードとの間が広く空いてしまい、音高が読み取りづらいんですよね。そこで、キーボード向けの五線譜に、オクターブ下げて書き換えた次第です。ですから、厳密には8vaの記号も付けるべきなんでしょうが、省略してあります。あ、ギターは移調楽器で、本来1オクターブ上げて書いてるんですから、この譜例で実音通りですね。また、へ音部に記してあるペダルのEですが、元の譜面でタイで繋がっています。ここでそれを外したのは、譜面エディタで音を確認する上で、毎回Eが鳴った方が分かりやすかったためです(^_^; DVDを見ても、ホールズワースは親指でEの開放をその都度ピッキングしているように思えます。
あと、ト音部の「歌詞」の位置に番号がありますが、これは"Just for the Curious"では行の上に記されているものと同じ番号です。スタングによると、これらのコードはコード・ネームでは呼び表せないため、代わりに番号を振ってあるだけの話です。また、元の譜面にあったフェルマータは省略しています。更に、元の譜面では調号が使われず、すべて臨時記号で処理されていましたが、こちらに書き換えるに当たって、調号を記しています。カッコで括った変化記号は「親切臨時記号」で(Finale系の用語なので一般的ではないかもしれません)、調号と同じです(調号の音高とオクターブずれているものに、念のため付けたもの)。
では、中身を見ていきます。
調号は、シャープが5つですので、F C G D Aにシャープが付き、よってドはBです。ですから、Key B(Bメジャー、ないしGマイナー)を表しています。上でも述べましたが、元の譜面には調号がありませんでしたので、こちらの判断でこの調号を選択しています。
ちなみに、これはScale#3をEに移調したものです。
M6、つまりラのG#は、このスケールでは半音下がったGとなります。つまり、一般的に言うBハーモニック・メジャーです。 このため、五線譜上ではGには毎回ナチュラルが付くことになります(自分で譜面を書き換えておいて、この点を忘れていたため、譜面エディタのプレイバックがおかしく聞こえてしばらく考え込んでしまいました。やっぱりオイラはマヌケだ)。 ですが、ホールズワースにとってはスケールに始まりも終わりもない、つまり、トニックやトーナル・センターはない。加えて、区別のための「シンボル」で表す場合は、E minor (maj7, #4)となりますので、Eを便宜的なトニックとしてインターバルを示すと、むしろ以下のようになります。
その上で、改めて譜例を見ると、Eがへ音部で毎回鳴りますので、見た目はEが分母の分数コードになっていると言えそうです。このEが、このスケールのトニックにも見えるんですが、ホールズワース的にはスケールにトニックはないんでしょうから、ペダル・ポイントとしてEが使われていることと、スケールのシンボルの上でのトニックが一致することに、関連を見いだすことはできないんだろうなぁ? まぁ、それでも一般的な楽理の概念が「密輸入」されている気はしますけどね。一応注意しておきますが、ここで言う「密輸入」は批判・非難を意図したものではありません。一般的な楽理・楽典をどの程度踏襲し、どういう点を拒否して独自の概念を導入しているのかを見極める上で、ホールズワース自身は自覚的に独自に処理しているように思われつつ、なお一般的な楽典・楽理を踏襲しているように思えるところを、「密輸入」とした次第。
それでは、それぞれのコードを見ていく事になるのですが、その前に概観しておきましょう。一般的にスケールからコードを構成する場合は、スケール・ノートをコードのルートに据えた上で、スケールに沿って上行で3度堆積させるわけです。譜例をパッと見た感じ、3度堆積になっていませんよね? また、譜例を見ると、オタマジャクシの重なりかたが、どれも似通っています。では、どうやってコードが作られているのか?
この辺を、次回は見ましょう。
あと、今回掲げた譜例ですが、後に訂正するかもしれません(^_^; DVDや"Just for the Curious"附録のCDを聴いた限りでは、元の譜例などに誤植があるように思えるからです。 ←これ、オイラが譜面エディタで譜面を書くとき、G#にナチュラルを付けるのを忘れていたため、プレイバックがおかしくなっていただけでした。現在譜面も訂正してあります。やっぱりオイラはマヌケだ。
- 多くのジャズ・プレイヤーは、オルタード・コードやextended chord(テンションが加えられて拡大したコード??)の上でプレイする際に、スケールに依拠する。
- 対してホールズワースは、むしろスケールから彼独自のコードを取り出す。
- ホールズワースがスケールから取り出すコードは、伝統的なコード・シンボルの記譜法では表記できない。
ところが、ホールズワースはむしろ逆に、先にスケールを定めて、そのスケールからコードを取り出して作曲する、と言うのです。しかも、そのコードは、伝統的なコード・シンボルの記譜法では書き表せないというのです。
ここまで、スタングはスケールから取り出せるコードを提示した上に、それをコード・ネームでも譜例でも示してきたわけですが、むしろホールズワースは伝統的なコードの記譜法では書けないようなコードをスケールから取り出しているわけですから、「基本的なコードに付加音やテンションが付いている」という考え方自体があまり意味のないことだったと言えそうです。もちろん、そういうホールズワースのシステムから、既存のノーテーションで表記可能なコードを取り出せばどうなるか? さらにそれを逆に捉えれば、一般的な曲をホールズワースがプレイする場合は、コードを見て、自分のシステムにあるどのスケールを選択するか? という観点から、見ることはできたんだろうとは思います。
他方、ダイアトニック・コードだって、ダイアトニック・スケールから取り出されます。ホールズワースがどれだけ独自なスケールを使っていても、スケールからコードを取り出すと言う点ではそんなに真新しさはないのでは? なのに、ホールズワースが取り出すコードは伝統的なコードの記譜法では書けないとはどういう事??
というわけで、まずはホールズワースが取り出したコードで行った作曲を譜例で確認しましょう。これ、厳密には著作権に抵触しそうなんだけどなぁ。。。とりあえず曲名は伏せておきます。是非、元のDVDと教則本をお買い求めくださいっっ
ギター向けの譜面をへ音部とト音部の2行で書いたのは、上記のような著作権対策に加えて、見やすくするためです。元の譜面はTAB譜と2行になりつつも、ト音部にまとめてあったため、ペダルとなっているEと、その上で進行するコードとの間が広く空いてしまい、音高が読み取りづらいんですよね。そこで、キーボード向けの五線譜に、オクターブ下げて書き換えた次第です。
あと、ト音部の「歌詞」の位置に番号がありますが、これは"Just for the Curious"では行の上に記されているものと同じ番号です。スタングによると、これらのコードはコード・ネームでは呼び表せないため、代わりに番号を振ってあるだけの話です。また、元の譜面にあったフェルマータは省略しています。更に、元の譜面では調号が使われず、すべて臨時記号で処理されていましたが、こちらに書き換えるに当たって、調号を記しています。カッコで括った変化記号は「親切臨時記号」で(Finale系の用語なので一般的ではないかもしれません)、調号と同じです(調号の音高とオクターブずれているものに、念のため付けたもの)。
では、中身を見ていきます。
調号は、シャープが5つですので、F C G D Aにシャープが付き、よってドはBです。ですから、Key B(Bメジャー、ないしGマイナー)を表しています。上でも述べましたが、元の譜面には調号がありませんでしたので、こちらの判断でこの調号を選択しています。
ちなみに、これはScale#3をEに移調したものです。
P1 | m2 | M2 | m3 | M3 | P4 | #4/b5 | P5 | m6 | M6/dim7 | m7 | M7 |
B | C# | D# | E | F# | G | (G#) | A# | ||||
b9 | 9 | #9 | b11 | 11 | #11 | b13 | 13 | #13 |
M6、つまりラのG#は、このスケールでは半音下がったGとなります。つまり、一般的に言うBハーモニック・メジャーです。 このため、五線譜上ではGには毎回ナチュラルが付くことになります(自分で譜面を書き換えておいて、この点を忘れていたため、譜面エディタのプレイバックがおかしく聞こえてしばらく考え込んでしまいました。やっぱりオイラはマヌケだ)。 ですが、ホールズワースにとってはスケールに始まりも終わりもない、つまり、トニックやトーナル・センターはない。加えて、区別のための「シンボル」で表す場合は、E minor (maj7, #4)となりますので、Eを便宜的なトニックとしてインターバルを示すと、むしろ以下のようになります。
P1 | m2 | M2 | m3 | M3 | P4 | #4/b5 | P5 | m6 | M6/dim7 | m7 | M7 |
E | F# | G | (G#) | A# | B | C# | D# | ||||
b9 | 9 | #9 | b11 | 11 | #11 | b13 | 13 | #13 |
その上で、改めて譜例を見ると、Eがへ音部で毎回鳴りますので、見た目はEが分母の分数コードになっていると言えそうです。このEが、このスケールのトニックにも見えるんですが、ホールズワース的にはスケールにトニックはないんでしょうから、ペダル・ポイントとしてEが使われていることと、スケールのシンボルの上でのトニックが一致することに、関連を見いだすことはできないんだろうなぁ? まぁ、それでも一般的な楽理の概念が「密輸入」されている気はしますけどね。一応注意しておきますが、ここで言う「密輸入」は批判・非難を意図したものではありません。一般的な楽理・楽典をどの程度踏襲し、どういう点を拒否して独自の概念を導入しているのかを見極める上で、ホールズワース自身は自覚的に独自に処理しているように思われつつ、なお一般的な楽典・楽理を踏襲しているように思えるところを、「密輸入」とした次第。
それでは、それぞれのコードを見ていく事になるのですが、その前に概観しておきましょう。一般的にスケールからコードを構成する場合は、スケール・ノートをコードのルートに据えた上で、スケールに沿って上行で3度堆積させるわけです。譜例をパッと見た感じ、3度堆積になっていませんよね? また、譜例を見ると、オタマジャクシの重なりかたが、どれも似通っています。では、どうやってコードが作られているのか?
この辺を、次回は見ましょう。
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COMMENT
HN:
べぇす
性別:
男性
趣味:
音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。
……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!
◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2
※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!
◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2
※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
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