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楽理一般がメイン、一応。とはいえ書いているヤツは素人ですので、誤解・勘違い・間違いも多いかと思います。色々教えてください!
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現在読んでいるのはこの本です。



またちょいと間が空いてしまいました。しかも、こちらのキーボード誤入力が原因で書きかけの記事の内容が失われてしまい(^◇^;) 気を取り直して書き直しております。

忍者ツールズのブログに、書きかけ保存の機能が欲しいなぁ……

ともかく。小学5、6年以上向けの『和声学入門』なので色んな限定の元話は進んでいますが、前回までで四声の連結に関する規則と譜例は確認しました。今回は練習問題となります。

が、間が空いたので、オイラ自身の必要と言うことで(^◇^;) これまでの復習を。

まず、話の単純化ってこともあって、譜例は全てC maj.を前提にしています。また、「四声」と言ってもトライアドの一部重複であって、「七の和音」ではありません。トライアドの重複・省略については
  • 重複させるならルートがベスト、5thが次善策
  • 3rdは重複も省略も禁則
  • 省略なら5th
という規則がありました(ただし、重複については現時点ではメジャー・トライアドにのみ当てはまる規則)。

ですから、前回までで確認した四声の連結は、ルートを重複させたもの同士、あるいは5thを重複させたもの同士の連結だった訳です。

その上で、連結の規則は次のようなものでした。
  1. お互いの和音に共通音があったら同じ位置で結ぶ。
  2. その他の音はなるべく近くへ、歌いやすいように流れるように進める。
  3. 共通音の無い(Ⅳ-Ⅴ)場合は、ベース音と上の賛成が反対の方向へ進む。
  4. 三音の重複や省略はしないようにする。
  5. 平行八度、五度ができないようにする。
ところが、前回確認した最後の譜例は、この規則1.にまさに抵触するものでした。もう一度譜例を掲げておきましょう。

3d504503.jpgこの譜例の最後の2小節が問題の譜例なのですが、すみません、今気づいたんですが、最後の小節にローマ数字の「Ⅰ」を書き漏らしています(^◇^;)

ともかく、規則破りの譜例はこの最後の2小節、Ⅴ→Ⅰの連結です。

先にも述べたように、この譜例は5thが重複された四声の連結で、C maj.を前提としていますので、各コード・ノートは以下のようになるはずです。

Ⅴ: G B D D
Ⅰ: C E G G

ところが、ご覧のように、譜例のⅠのコード・ノートはこうなっています。

Ⅰ: C C C E

つまり、
  • 譜例の条件となる5th重複自体が満たされていない
  • 規則1.に反し、コモン・ノートのGが連結されていない
わけです。

これについて、前回もなぜこうなったのか一応考察したのですが、復習も兼ねて、改めて考えてみます。

まず、出だしとなるⅤを、条件に合わせて5thを重複された場合、重複されるのはDであって、ルートのGではありません。また、現時点ではバスはルートに一致させて考えています。ですから、ルートにGを据えた場合、もうGを使うことが出来ません。重複できるのはDだけです。

ところが、行き先に当たるⅠにおけるGは5thであり、当然ルートではありませんから、Ⅴのバスの位置にあるGに合わせて連結させるには、転回させてベースにするしかないでしょう。あいにく、現時点ではまだ転回形を扱っていないので、この方法は使えません。このためコモン・ノートのGを連結できないことになるわけです。

他方、出だしのⅤから各声部をなめらかに繋ぐ為に、ソプラノ、アルトの上声部は順次上行となりました。これとの対比の意味もあって、テノール、バスは、順次ではないにしても下行となりました。こうして繋ぎやすい音に連結したところ、結局ⅠからはGが省略される結果となったのです。幸い、省略するなら5thという規則には合致していますしね。

それにしても……そもそも譜例の条件である5th重複を満たしていない上に、連結の規則に反した例が出されたにもかかわらず、一言も説明がないってのは、小学5、6年以上向けの本としては、いくら何でも不親切じゃないかなぁ??

ともかく、続きを見ていきます。今回は練習問題です。

というわけで、練習問題です。

p.17

まず、要は連結の仕方として悪い例が3つ示されるので、どう悪いのかそれぞれ説明しろ、という問題です。一つずつ見ていきましょう。

1つ目の譜例はこちら。

17ex_1.jpgⅠのバスがC、その上にG, C, Eが重ねられています。Cメジャー・トライアドですね。これがⅠだと言うんですから、脈絡となるスケールはC maj.ですね。

ⅣのバスがF、その上に、F, C, Fが重ねられています。3rdが省略されてますね。3rdは重複、省略共にNGです。

というわけで、この連結の悪いところはⅣの3rdが省略されている点、ということになります。これが答えなのですが、これは連結の仕方、和音の進行の仕方に問題があるんじゃなくて、Ⅳのヴォイシングに問題がある、ということなのでは? 問題自体が出題の意図に沿っていないような?? ちなみに、オイラの耳には、そんな悪い進行には聞こえないです。


2つ目の譜例です。

17ex_2.jpgパッと見た感じ、コモン・ノートを繋いでいないのが分かりますね。ところが、先にも見たような例もあるので、他の可能性がないか確認してみましょう。

Ⅰのヴォイシングは先ほどの問題と同じくバスがC、その上にG, C, Eが重ねられています。Cメジャー・トライアドですね。これがⅠだと言うんですから、脈絡となるスケールはC maj.ですね。

ⅤのバスはG、その上にB, D, Gが重ねられています。Gメジャー・トライアドですね。Gが重複されています。Gはルートであり、ベースにも使われていますが、重複させられているんですから、Ⅰとのコモン・ノートとしてテノールの位置で連結させることが可能なはずです。にもかかわらず、トップ・ノートとしてソプラノに位置づけられているんですから、上で見た「やむを得ない規則破り」ではなく、明確な禁則への抵触と言って良いでしょう。

3つ目の譜例です。

17ex_3.jpgパッと見コモン・ノートが繋がれていないのですが、Ⅳ→Ⅴですから、コモン・ノートはそもそもないですね。ないものは繋ぎようがありませんから、コモン・ノートの禁則は当てはまらないですね。細かく見ていきましょう。

Ⅳのコードについて。バスはF、その上にA, C, Fが重ねられています。三度堆積に適うよう並べ替えるとF, A, Cですから、ルートはF。このFが4ということは、階名で言えばファないしレのいずれかとなりますが、Fから見たAはM3ですから、コード・クォリティもメジャー、となるとFはファですね。すると、ドはCですから、Cmaj.の脈絡ってことになります。(……と言う具合に、オイラは階名を使わないとスケールの長短の判定が出来ないんですけど、固定ドの人というか、階名を使わない人はどうやってスケールの長短を判断するんだろう??)

C maj.の脈絡ですから、Ⅴは当然Gのハズですが、どうでしょう? バスはG、その上にG, B, Gが重ねられています。Gが3音も重ねられてますね。Gメジャー・トライアドならDもあるはずですが、Dは5thなので省略され得ますね。と言うわけで、5th省略のGメジャー・トライアドで、C maj.の脈絡に適っています。

さて、ト音部だけ見ると、オタマジャクシが比較的お互いに近い位置にありますから、なめらかな連結で問題なさそうに思えるのですが、ソプラノがバスと同じF→Gという動きになっています。

というわけで、答えは「平行8度」に抵触ってことになるのですが……

ソプラノは、バスから見ると2オクターブ離れてるので、えーっと……15度、離れています。平行と言えば平行ですが、8度でも5度でもありません。15度です。でもダメなの??

うーん、平行8度の禁則って、同じピッチ・クラスの音は何オクターブ離しても全部ダメってことなんですかね?? 


ともかく、以下蛇足。

ポピュラーで言われる機能和声のポイントは、いわゆるドミナント・モーションと呼ばれるもので、これはトライトーンを成す2音、メジャー・スケールで言えばファとシが、ドミナント・コードのコード・ノートに含まれることによって、これら2音の解決進行が成立するところに求められるわけですが……

クラシック的にはトライアドで考える都合、メジャー・スケール上のドミナントで言えば、ファの音が含まれないんですよね。ところが、機能和声自体元々はクラシックから出てきた理屈なんですよね??

ということは、ポピュラーで言われている機能和声は、ポピュラー的に作り替えられたもので、元々はドミナント・モーションとは違う理屈というか、もしかすると「機能」という概念自体、全く違う説明をしているのかもしれませんね。


1ページ読み切ってませんが、今回はここまで。
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べぇす
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男性
趣味:
音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。

……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!


◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2

※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
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