忍者ブログ
楽理一般がメイン、一応。とはいえ書いているヤツは素人ですので、誤解・勘違い・間違いも多いかと思います。色々教えてください!
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

いろいろな経緯を経て、現在読んでいるのはこの本です。



小学5、6年以上向けの本ですから、和声のホントに基本の基本が分かるものと期待しています。この本で使われているタームはクラシック系のものですが、オイラが内容を紹介する際は特に断らずポピュラー系のものに置き換えています。

前回までのポイントはごく単純なものです。
  • コードは三声以上を三度堆積させたもの。
  • ただし、トライアドから5thを省略した「二和音」も認める → メジャー/マイナー・トライアドから1声省略する場合は、5th。
  • メジャー・トライアドを1声重複する場合は、ルートがベスト、5thが次善策、3rdはNG。
と、これだけの話です。

よくよく考えれば、「どうして2度で重ねたらいけないのか?」とか、いくらでも疑問は出てくるのですが、なにせ小学5、6年以上向け。細かいところは理屈抜きです。それでも、述べられていることは有効でしょうし、音大などでは更に細かい話が登場したり、音響物理学(?)に沿った倍音列との関わりが問題とされたりするのであれば、趣味レベルで音楽に取り組む実用を重視すれば、こうした規則が「実感」と照らして納得できるかどうか? これこそが大切でしょう。

そこで、今回は上でまとめた、コード・ノートの重複に関する規則に納得できるかどうかを、p.11の練習問題を実際に解くことで、検討してみます。

譜例は全てC maj.を前提としたダイアトニック・コードで記されており、重複の例はCメジャー・トライアドの変形で示されています。

上で述べたように、重複はルートがベスト、5thが次善策、3rdがNGとされています。これを踏まえてp.11には練習問題が提示されまして、3種のコードが示されます。3種とも、ルートとベースはCに統一されているため、ポピュラー的にはどれも「C」のコードです。譜例を提示するに当たって、便宜のために番号を振っておきます。練習問題の内容は、「次の重複でいちばんよいものに○、次の良いものに△、悪いものには×を付けてください」というものです。

ex1_dup_Mtri.jpgクリックすれば別窓に大きな画像が出ますよ。

ともかく、それぞれのコード・ノートを低い方から並べると以下のようになります。
  1. C E G C
  2. C G E G
  3. C E G E
1.はルートのCが、2.は5thのGが、3.は3rdのEがそれぞれ重複されているため、答え自体は次のようになります。
  1. ×
そこで、これらのコードを耳にして、実際そのように聞こえるのか? と言うことになる訳ですが、正直言います。オイラの耳にはどれもまともに聞こえます(^◇^;) 3.がNGとは思えません、ホント。

練習問題は続きます。「次の四声は何を(根音、三音、五音)重ねたものですか」と言うもので、譜例はこちら。やはり区別の便宜を図って、こちらで番号を振りました。

ex2_dup_Mtri.jpg上と同じ要領で、コード・ノートを確認しておきます。
  1. C G C E
  2. E G C G
  3. C C E G
  4. C E G E
  5. C G E G
  6. C G E
2.はC/E、6.は見かけは三声です。それでも「4声」と言っているので(^◇^;) 何らかの声部がユニゾンしているってことなんでしょう。

今回はどの音を重ねているか? という問題ですから、答えは次のようになりそうです(ポピュラー風に答えておきます)。
  1. ルート
  2. 5th
  3. ルート
  4. 3rd
  5. 5th
  6. いずれか
ところが模範解答によると、6.は「ルート」なのだそうな。なぜルートが重複していると断言できるんでしょうね??

ともかく、これらのコードを規則に照らした評価と、聞き比べたオイラの感想をまとめてみます。
  1. ○ Cが強すぎコード感が欠落
  2. △ トップ・ノートのGが強く聞こえ、コード感が稀薄
  3. ○ バスのCが浮いており、一体感に欠ける
  4. × トップ・ノートのEが強く聞こえるが、コード感は保たれている
  5. △ 一番好きかも? トップ・ノートは主張しつつも、コードとして全体の一体感がある。
  6. (ルートが重なっているというのだから)○ 4.よりもすっきり聞こえる
と言う訳で、規則とオイラの実感とでは、かなりズレてます。オイラの実感では、1.から3.は特定のコード・ノートが強調されすぎるため、どれもダメ。4.から6.は、ダントツに5.が良く、6.は音が少ない分すっきり聞こえるものの、4.は辛うじて可、重いというか、鈍くさいというか、コードとしてどの音も聞こえるものの、イマイチです。

オイラの聴感、規則から照らすと、ある種の音痴?? (^◇^;)

最後の練習問題です。今回の譜例はピアノ向けの2段組になってます。響きを○△×で評価しろ、と言うものです。

ex3_dup_Mtri.jpg譜例には、やはり便宜のためにオイラが番号を振っておきます。

上の要領で、コード・ノートと評価(答え)を記しておきます。
  1. C G E C → ○
  2. C C E G → ○
  3. C G E G → △
  4. C G G E → △
  5. C G C E → ○
  6. C E G E → ×
  7. E E G C → ×
  8. G E G C → △
その上で、オイラが聞いた感想はこんな感じです。
  1. 分厚く安定感があるものの、Cが強すぎてコード感が稀薄
  2. 面白味に欠けますが、コード感はしっかりしてます
  3. 2.よりもコード感が強まり、広がりがあります
  4. 各声部がバラバラに聞こえ、コードとしての一体感が乏しい
  5. コード感もあり、すっきり聞こえます
  6. Eが目立ちすぎには思えますが、すっきり聞こえます
  7. バスのEが強すぎて他のコード・ノートが聞こえません
  8. バスのGが強すぎて他のコード・ノートが聞こえません
5.は規則でも良しとされるコードで、オイラも気に入りました。他方、規則ではNGの6.、脈絡によっては十分アリだと思えます。2.は規則では○ですし、コード自体としては悪くないにしても、オイラには凡庸に思え、あまり使いたくないですね。

7.、8.は、コード単体で聞くとバスしか聞こえないのでイヤなんですが、現実のアレンジだと声部毎に音色が変わるので、場合によってはむしろ実用的なのかもしれません。たとえば、メロディをトップ・ノートではなくバスで聞かせる場合とか。

なんだろうなぁ、個人的にはこの重複に関する規則、納得しかねます(^◇^;)

音の確認には、譜面エディタAllegro2007の音源にあるピアノの音を使いました。音色によってはまた違った聞こえ方がするのかなぁ?


今回はここまで。
PR
COMMENT
NAME
TITLE
MAIL
URL
COMMENT
PASS secret
TRACKBACK
TB URL
マイクロアドBTパートナーでおこづかいゲット!
HN:
べぇす
性別:
男性
趣味:
音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。

……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!


◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2

※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
Template by 小龍的徒話
JavaScript by Customize in Ninja Blog
忍者ブログ / [PR]