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楽理一般がメイン、一応。とはいえ書いているヤツは素人ですので、誤解・勘違い・間違いも多いかと思います。色々教えてください!
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前回、最後の辺りでこんな表を示しました。

  P1 m2 M2 m3 M3 P4 #4/b5 P5 #5/m6 M6/dim7 m7 M7
maj._dom. s lb l tb t d   r   m f  
min._dom. m f f# s s# l   t d   r  
    b9 9 #9 b11 11 #11   b13 13 #13  

これは、メジャー・スケールとマイナー・スケールを階名で抽象化し(よって、音名は任意で構いません)、それぞれのドミナントから並べ直したものです。ここから、ドミナント・コード向けコード・スケールを考えるに当たって、
  • P1からP4まで、及びP5は、全てスケール固有音、あるいはスケールに基づいた変化音で埋まっている
  • #11は自然倍音に含まれるので、追加して良い
  • #5/m6以上の隙間については、別途考えなければならない
と言う見通しが立ちました。

そこで、今回はドミナント・コード向け各種コード・スケールを一瞥してみよう、と思ったのですが、ちょいと思いとどまりました。もちろん、この話題はいずれ取り上げます。

思いとどまった理由は、譜面エディタで譜面を書いていて、たまに横着してコード解析させると、オイラが五線譜に書いてある符頭を、譜面エディタは異名同音で読み替えた上でコード・ネームを示すことがあるんですよね。このため、
  • おいらは異名同音の選択の仕方を間違っているのではないか?
と心配になることがあるのです。

他方、振り返ってみると、小中学校に通っていたときに「正しい五線譜の書き方」なんて習った覚えもないですし、改めて思い起こしてみれば、異名同音のかき分けについて誰かに習った覚えもなければ、何かの本でそういった話に接した覚えもないんですよね。

そこで、これまでいわゆる近親調の問題を階名・移動ドで考えてきたことを踏まえ、異名同音をどう書けば良いのか? について、考えてみようと思います。飽くまで私見ですし、オイラがこれまでこのように書いてきた、という話でもありません(^◇^;) 今回近親調について考えたことを踏まえれば、「こう書くのが理屈に適っているのでは?」と考えられるところをまとめてみようという話です。

どこかできちんとこの手のことをアカデミックに習った人に言わせればおかしな点もあるでしょうし、実際に書いてみると、むしろオイラ自身が慣習的に行ってきた書き方にも反する点が出てきてしまいます。だからこそ、「正しい譜面の書き方」にかんする情報が欲しいところです。お分かりになる方は、参考図書やサイトについて、コメント頂ければ幸いです。
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当初はドミナント・コード向けのスケールの話に戻るつもりでいたのですが、ドミナント・コード向けスケールの話で厄介なのは
  • スケールに属さない音(コードで捉えるとテンションに相当)がどこからやってくるのか?
と言う点です。ここを確認するには、
  • キー固有音と変化音
を区別し、
  • 変化音がいわゆる近親調からの借用として理解可能かどうか?
がポイントになるような気がします。

他方、長短両スケールに見られるハーモニックとメロディックの変種は、いわゆる近親調では説明が付きません。他方、これら変種は、本来のスケールから離脱し、逆なスケールに近づくように思われます。すなわち、ハーモニック・マイナー・スケールやメロディック・マイナー・スケールは、そもそもマイナー・スケールですが、長短が逆のメジャー・スケールに近づきます。そして、とうとう逆のスケールに辿り着くということが、同主音階への「転調」、あるいは同主音階からの「借用」と言えるかもしれません。

そこで、ドミナント・キーやサブドミナント・キーからの借用、変種の利用、同主音階からの借用、これら3つの現象は、最終的には同主音階への転調に繋がる漸近的な変化として捉えることが出来るかもしれません。

すると、ドミナント・コード向けのコードとして様々なテンション・ノートを盛り込むことが出来、そのようなテンション・ノートを盛り込んだコード・スケールとして、キー固有音には含まれない音を取り込むことが出来ること、その結果アウト感が出せること、こうしたことは、漸近的な同主音階への移行と関わりがあるかもしれません。

そこで、ドミナント・コード向けコード・スケールの話に戻る前に、改めて漸近的な同主音階への移行と、いわゆる近親調との関係を、整理し直しておこうと思います。
前回は、トニック、ドミナント、サブドミナントといった用語を、キーを区別するために用いるキーノート(階名のドに相当する音名)に関する概念として捉え返しました。こうすることで、元のキーから取り出せるメジャー・スケールのドミナント・スケールと、元のキーから取り出せるマイナー・スケールのドミナント・スケールを区別することなく、元のスケールに対するドミナント・キーと捉えることが可能になりました。サブドミナントについても同様です。すると、ドミナント・キーからはファ#を、サブドミナント・キーからはシbを借用出来ることが確認できました。また、同主音階をキー(調)の次元で捉え返すことで、同主音階から借用されうる音を、元のキーから階名で見たらどうなるか? と言うことも確認しました。元のキーから見たf# d# s#は同主長音階から、tb mb lbは同主短音階から借用されるのでした。

もちろん、借用ではなく明確な転調もあり得ますから、次のように整理しましょう。
  • 元のキーに対するドミナント・キーを得るには、元のキーのファにシャーをプ付ける。
  • 元のキーに対するサブドミナント・キーを得るには、元のキーのシにフラットを付ける。
  • 元のキーのラをトニックとする同主長音階を得るには、元のキーのファ ド ソにシャープを付ける。
  • 元のキーのドをトニックとする同主短音階を得るには、元のキーのシ ミ ラにフラットを付ける。 
今回は、「サブドミナント・マイナー」について確認します。
前回確認したポイントを振り返っておきます。まず、「近親調」とされる日本語の用語については、
  • 別名「関係調」とする立場もあれば、近親調と関係調の間に何らかの包含関係を示す立場もある。
のでした。そこで、近親調に属するのか、あるいは関係調に属するのかはひとまずおいて、そのような〈いわゆる近親調〉とされるものが、そもそもどういうものなのか? に注目することにしました。ポピュラーの立場では、バークリー音楽院関係の出版物で用いられる英語の楽理用語を訳したり、カタカタで取り込んでいるであろうことを踏まえ、そういった用語が英語ではどのように扱われるのか? を確認したわけです。

その結果、英語におけるkeyは日本語における「調」同様、「ダイアトニックな音の集合」と「ダイアトニック・スケール」との両方を指すという混乱を示していました。もちろん、そもそも日常的に頻用される単語は、それだけ多義的になるのはむしろ当然なのですが、楽理、すなわち音楽「理論」と言うからには、概念の区別と相互関係を整理することが必要なはずです。理論に用いられる各種概念の定義が曖昧では、そのような理論によって述べられることも曖昧になってしまうからです。そこで、ここではキーとスケールを飽くまで区別するという立場をとり、その立場から英語における用語を捉え返したわけです。キーについてはこちらを参照してください。

まず、スケールに関するものとしては、以下の2つを確認しました。
  • relative scale: 同一のキーから取り出せする長短のスケールについて、一方は他方のrelative scaleという。
  • parallel scale: トニックが等しい長短のスケールについて、一方は他方のparallel scaleという。
これらは、日本語の用語ではそれぞれ「平行調」「同主調」とされますが、飽くまで長短の区別が付くスケールを前提にしなければ意味をなさない概念ですから、強いて日本語に訳すなら、「平行音階」「同主音階」とでもなるでしょう。

また、キーに関わるものとしては、色々混乱がありました。日本語で近親調もしくは関係調とされる概念に相当する英語はrelated keyであるとされているのですが、どうやら英語にそのような概念はなく、closely related keyという概念ならある、ということのようでした。副詞が付くかどうかの違いでしかありませんが、その副詞をわざわざ付けている以上は、何か意味があるのでしょう。ともかく、次のような概念でした。
  • closely related key: 五度圏における両隣。
元々の言い回しとしては、「基準となるキーに属する7音の内、6音を共有する別なキー」とでもなるのですが、これだと、たとえばメロディック・マイナー・スケールをキーと捉えれば、第3音以外を共有するメジャー・スケールもキーと捉え返して、これらも互いにclosely related keyだと言えることになってしまいます。もちろん、このような想定はキーの定義に反するあり得ないものなのですが、現実にはキーとスケールが混同されていることを考えれば、あり得る誤解は排除すべきでしょう。その上でclosely related keyを捉えるなら、上のように「五度圏における両隣」と捉えるのが良さそうです。つまり、五度圏上のキーを一つとったとき、その両隣にあたるキーのことです。これは、基準のキーをトニック・キーとしたとき、そこから見たドミナント・キーとサブドミナント・キーに当たります。

これは、日本語ではやはりスケールについて言われることです。つまり、Cメジャー・スケールのドミナント・スケールはGメジャー・スケール、サブドミナント・スケールはFメジャー・スケール、と言われます。ですが、これらをキーの問題として考えた場合、平行音階を包含できるので、スケールに限定する必要がなくなります。つまり、Key C(C maj./A min.)のドミナント・キーはKey G(G maj./E min.)、サブドミナント・キーはKey F(F maj./D min.)と扱えるわけです。この場合、トニック、ドミナント、サブドミナントという概念は、キーを区別するために使われるキーノート(階名のドに相当する音名)のインターバルに関わるものとして、定義が拡張されます。このように捉え返すメリットは、平行音階の間を行き来するとは最初から考えず、同じキーに留まっていると見なしてしまえることです。実際にプレイするときは、楽器の奏法におけるフィンガリング・パターンとスケールは密接に関わるため、スケールは区別しなければならないのですが、五線譜に曲を書いたり、楽曲を分析する上では、スケールよりもキーが重要になる場合が多いので、スケールをキーに包摂してしまうのは十分メリットがあると思います。また、スケールよりもキーに重きを置けば、キーに整合的なモード全てに意識を拡大できることにもなるでしょうし。

ともかく、日本語における〈いわゆる近親調〉にはほかにも色々あるようなのですが、とりあえずこれらの相互関係を考えてみることで、他の〈いわゆる近親調〉を考える際の段取りを固めておきます。
これがまた定義のはっきりしない用語なんですよね。

カワイの意美音では近親調を「関係調ともいう。」なんて説明しますが、ウィキペディア関係調を見ると「関係調の中でも、次の6つの直接的な関係のある調を近親調(きんしんちょう)と呼ぶ。」とあります。「次の6つ」の中身がなんにせよ、この書き方だと関係調=近親調ではなくて、関係調の一部が近親調であり、近親調ではない関係調も存在することになります。

ポピュラー系の脈絡で考えるなら、いわゆる「音楽理論」とされているもののほとんどはバークリー系の出版物に由来するようですし、バークリー音楽院はアメリカの学校ですから、英語の用語を確認した方が早そうです。

このブログを書いているオイラは階名・移動ドを使って考えるので、英語での用語解説を階名で言い換えながら、確認することにします。
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HN:
べぇす
性別:
男性
趣味:
音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。

……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!


◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2

※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
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