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こちらのノートです。
パソコンの問題があって、しばらく文字入力だけでなんとかなる翻訳ネタを更新していましたが、こちらのノートもそろそろ再開します。
前回までにやってきたことをざっとおさらいしておきます。
ホールズワースの方法論から察するに(飽くまで読者であるオイラの推測です)、このドミナント・セブンス・コードに対して、ルートから見て一定のインターバルをなす音をリーディング・ノート(ホールズワース独自の用語。導音ではありません)として付加する都合、ルートからのインターバルさえ一意に特定できれば、元のドミナント・スケールの内包がミクソリディアン由来か、フリジアンの変形由来かは、恐らくどうでも良いことなのだと思います(コードを取り出す元のスケールがどちらであっても、コード・ネーム表記すると同じになりますから)。このため、「元の」トニック・スケールが、トニックの音名が等しい同主調の場合、これに対するドミナント・スケールもまた同一である、と見なすようです。
これまで、メジャー・スケールとマイナー・スケールを考える上で、どちらもトニックがGの場合で考えてきたことから、これに対するドミナント・スケールのトニック(と言うべきか、トーナル・センターと言うべきか、実はよく分からないんですが)は、Dとなります。よって、Dドミナント・スケールとして、Dミクソリディアンを想定することになります。
以前マイナー系のコードを確認した際は、こうした基本となる「コモン・トライアド」(マイナーの場合は特に「コモン・マイナー・トライアド」)のフォームが、リーディング・ノートを付加することで変形されてきました。今回は基本となるコードが4声となるためなのか、ホールズワースが提示した基本的なコード(ホールズワースは特に用語を定義していませんが、これまでの流儀を踏襲すれば「コモン・コード」)のフォームが単純に変形される訳ではないようです。今回は、この点を確認します。
本題に入る前に、もう一点ポイントを押さえておきます。
コード・ネームは一般に次のように定義されます。
まず、複音程の表記がその典型です。
もちろん、ギターの弦が6本しかないことから、テンション・コードが指定された際に、そのキャラクターを残しつつ、いかに少ない声部でプレイするか? といったヴォイシングの工夫の仕方に、ギタリストの個性が出たりもしますし、慣習的に「この音を省略する」といった決まりもあるようです。オイラが知る限りでは、ベース・パートの担い手(ベーシストなど)がいる場合はルートを省略するとか、いてもいなくても5thはたいてい省略可能といった、慣習的な処理法があるようです。ベーシストがいなくてもルートを省略できると言う人もいるようです。
他方でホールズワースは、これまでメジャーとマイナーのコードを見た限りでは、トライアドを保存する(よってルートや5thは省略しない)し、複音程は事実上「add」と同じ扱いです。こうしたことから、ホールズワースが「どういうコードのつもりで」フォームを提示しているかとは別に、ホールズワースが紹介するコードをAllegro 2007で解析したコート・ネームと併せて示してきたわけです。
もしかすると、こういった話はギタリストの間では既に常識なのかもしれませんが、少なくとも趣味レベルのベース弾きでしかないオイラには、以上のようなホールズワースの特徴は、「随分変わってるなぁ」と驚くばかりのものでした。おいら同様に驚く人もいるかもしれないので、更新を再開するに当たって、振り返っておきました。
──と、随分長い前振りでしたが(^◇^;) 本編に入ります。
こちらのノートです。
パソコンの問題があって、しばらく文字入力だけでなんとかなる翻訳ネタを更新していましたが、こちらのノートもそろそろ再開します。
前回までにやってきたことをざっとおさらいしておきます。
- ドミナント・セブンス・コードを含むスケールとして、ドミナント・スケールを定義する
ホールズワースの方法論から察するに(飽くまで読者であるオイラの推測です)、このドミナント・セブンス・コードに対して、ルートから見て一定のインターバルをなす音をリーディング・ノート(ホールズワース独自の用語。導音ではありません)として付加する都合、ルートからのインターバルさえ一意に特定できれば、元のドミナント・スケールの内包がミクソリディアン由来か、フリジアンの変形由来かは、恐らくどうでも良いことなのだと思います(コードを取り出す元のスケールがどちらであっても、コード・ネーム表記すると同じになりますから)。このため、「元の」トニック・スケールが、トニックの音名が等しい同主調の場合、これに対するドミナント・スケールもまた同一である、と見なすようです。
これまで、メジャー・スケールとマイナー・スケールを考える上で、どちらもトニックがGの場合で考えてきたことから、これに対するドミナント・スケールのトニック(と言うべきか、トーナル・センターと言うべきか、実はよく分からないんですが)は、Dとなります。よって、Dドミナント・スケールとして、Dミクソリディアンを想定することになります。
- ドミナント・スケールから取り出すコードは、ドミナント・セブンス・コードを基本にし、そこにリーディング・ノートを付加する
以前マイナー系のコードを確認した際は、こうした基本となる「コモン・トライアド」(マイナーの場合は特に「コモン・マイナー・トライアド」)のフォームが、リーディング・ノートを付加することで変形されてきました。今回は基本となるコードが4声となるためなのか、ホールズワースが提示した基本的なコード(ホールズワースは特に用語を定義していませんが、これまでの流儀を踏襲すれば「コモン・コード」)のフォームが単純に変形される訳ではないようです。今回は、この点を確認します。
本題に入る前に、もう一点ポイントを押さえておきます。
- ホールズワースが提示するコード・ネームは特殊
コード・ネームは一般に次のように定義されます。
- ルートとなる音名を大文字で記し、単独で表記されればメジャー・トライアドを表す。ex) "C"であれば、ルートがCで、コード・ノートはC E G
- これに小文字で「m」が添えられれば、マイナー・トライアドを示す。ex) "Cm"であれば、コード・ノートはC Eb G なお、「m」の代わりに「-」を使う人もいる。
- 上から、特段の注記がなければ5thは完全音程だが、"aug"が添えられれば#5となる。ex)"Caug"のコード・ノートはC E G# なお、"aug"の代わりに「+」を使う人もいる。
- 「7」が添えられれば、ルートから見たm7が付加される。ex1) "C7"のコード・ノートはC E G Bb。"Cm7"の場合、"Cm"が示すマイナー・トライアドに、「7」が示すm7が付加されるため、分節の仕方として"C-m7"と捉えるのは誤り、"Cm-7"が正しい。ex2) "Caug7"のコード・ノートは、"Caug"のC E G#に「7」が示すm7であるBbが付加される。
- 5thについて「(b5)」の注記がある場合は、b5に変化する。ex)"Cm7(b5)"のコード・ノートはC Eb Gb Bb なお、「(b5)」の代わりに「(-5)」を使う人もいる。
- 以上の規則から見ると例外となるが、"dim"が添えられると、メジャー・トライアドの3rdと5thが半音下がる。ex) "Cdim"のコード・ノートはC Eb Gb
- ただし、慣習的に"dim"が添えられたコードは4声と解釈される場合もある。この際は、7thはm7から半音下がった減7度(=M6)と解釈する。ex)"Cdim"のコード・ノートを4声で解釈すると、C Eb Gb Bbb(=A)
- "dim"系のコードが4声であることを明示するために、"dim7"と注記する場合がある。オイラはこの規則に従っているが、"dim7"を"dim-7"と分節すると、「7」が短7度を意味すると誤解される恐れがあるとの理由で敬遠されるのも事実。そこで、"dim"の代わりに"m(b5)"を使う人もいるのだが、オイラが使っている譜面エディタAllegro2007にはこのコード・サフィックスが登録されていないので、恐らくかなり希にしか使われないものと思われる。
- 複音程は、長音程を基準に、擬似的に完全音程と見なして考える。ex1) 「9」は長2度、「13」は長6度の、それぞれオクターブ上。ex2) 「11」は完全4度のオクターブ上となる。ex3) 「#9」は長2度を半音上げた上(=短3度)でオクターブ上を示す。決してM9の意味ではない。M9は単に「9」と表記する。
- 複音程の注記がある場合は、その音までのテンションが全て乗る。ex)"C11"は、Cトライアドにm7、9、11が乗るため、コード・ノートはC E G Bb D F
- 特定のテンションを付加しつつ、その音までの途中のテンションを付加しない場合は、付加する音程だけを"add"に続ける。ex) "Cadd9"は、Cメジャー・トライアドに9のみを付加するため、コード・ノートはC E G D
まず、複音程の表記がその典型です。
もちろん、ギターの弦が6本しかないことから、テンション・コードが指定された際に、そのキャラクターを残しつつ、いかに少ない声部でプレイするか? といったヴォイシングの工夫の仕方に、ギタリストの個性が出たりもしますし、慣習的に「この音を省略する」といった決まりもあるようです。オイラが知る限りでは、ベース・パートの担い手(ベーシストなど)がいる場合はルートを省略するとか、いてもいなくても5thはたいてい省略可能といった、慣習的な処理法があるようです。ベーシストがいなくてもルートを省略できると言う人もいるようです。
他方でホールズワースは、これまでメジャーとマイナーのコードを見た限りでは、トライアドを保存する(よってルートや5thは省略しない)し、複音程は事実上「add」と同じ扱いです。こうしたことから、ホールズワースが「どういうコードのつもりで」フォームを提示しているかとは別に、ホールズワースが紹介するコードをAllegro 2007で解析したコート・ネームと併せて示してきたわけです。
もしかすると、こういった話はギタリストの間では既に常識なのかもしれませんが、少なくとも趣味レベルのベース弾きでしかないオイラには、以上のようなホールズワースの特徴は、「随分変わってるなぁ」と驚くばかりのものでした。おいら同様に驚く人もいるかもしれないので、更新を再開するに当たって、振り返っておきました。
──と、随分長い前振りでしたが(^◇^;) 本編に入ります。
上で確認したように、ホールズワースにとって、同主調に対するドミナント・スケールは同一のものです。Gメジャー・スケール、Gマイナー・スケール、どちらにとっても、ドミナント・スケールはDミクソリディアンと同じものとなります。
その上で、「コモン・コード」とも言うべきドミナント・セブンス・コードのコード・ノートは、上からも分かるようにD F# A Cとなるため、これにリーディング・ノートを付加することで、具体的なコードを作っていくことになります。
これまで同様、1弦でリーディング・ノートを付加していきます。
3弦と5弦でオクターブ違いのAを重ねていますが、全てのコード・ノートが揃っているので、慣習的にもD9と表記できるものです。なお、バスがF#ですから、D9/F#となります。
このフォームは、前回紹介したコモン・コードのこちらを変形したもののようです。
まず、1弦で押さえていたF#は、リーディング・ノートのEと置き換えられるため、代わりに6弦で補ったと言えます。すると、リーディング・ノート、ルートがどちらも開放弦で処理できることから、だったらついでにAも5弦の解放で加える、と言うことになるようです。
次のD9の例です。
このフォームについては色々と留意すべき点があります。
まず、このコードの元となるコモン・コードが、前回紹介したフォームにはないことです。ですから、コモン・コードのポジションを覚え、そこを中心にコードを作るとは言っても、やはり指板全体を眺めて、必要なコード・ノートを拾うことで、コモン・コードから逸脱することもある、と言うことになるんだと思います。
次に、ルートが省略されていることです。
以前も、ルートが欠落したフォームがあるにはあったのですが、そのときはむしろ誤植のように思えました。ですが、今回は確信犯だろうと思います。
ホールズワースはこの点について何の解説もしていませが、恐らくは機能和声を踏まえてのことだと思われます。
ホールズワースが考えるドミナント・スケールは、トニックが共通の同主調に対して共通に当てはまるものですから、説明の便宜上ナッシュビル・ナンバー・システムを使います。
すると、ドミント・スケールのトニック(というかトーナル・センターというか、慣習的にはどう表記すべきなんでしょう??)をⅴとすれば、当然トニック・スケールのトニックは、長短いずれもiとなります。このため、コードを4声で考えれば、Ⅴのコード・ノートは以下のようになります。
ⅴ ⅶ ⅱ ⅳ
これらコード・ノートの中で、いわゆるドミナント・モーションに不可欠な音はⅶとⅳで、それぞれ声部進行してⅰとⅲ(マイナー・スケール上ではbⅲ)に解決するとされています。このため、ドミナント「機能」に着目する限りは、ルートのⅴはなくても用は足りる、「機能」は維持される、ということになります(このコードは、 ⅶをルートとしたダイアトニック・コードと同一です )。このため、ドミナント・コードのルートは省略できる、と言って良いようです。実際、ⅦのコードをⅤの「根音省略」と解説する教則本もあります。
ホールズワースがこう言った点を踏まえているかどうかは分かりませんが、上のフォームでは、ルートのDが省略されています。
他方、物理的な最低音であるF#をバスと見なすと、Allegro2007が解析したとおり、F#m7(b5)の基本形となっています。このコードは、上でも見たようにルートがⅶです。機能和声では、このコードはⅤ9のルートを省略したものと見なされますので、機能分析(クラシック系ではフランス語のカタカナ表記で「アナリーゼ」とか言うんでしたっけ?)では、Ⅶとは捉えずⅤと捉えるようです。ただ、この分析の手法もまたバークリーだとどうしているとか、人によって説明が微妙に違うみたいで、シロウトのオイラには正直完全には理解できていません。これ以上の説明はさすがに〈うろん〉になり過ぎると思いますので、控えておきます。
まず、リーディング・ノートを、ホールズワースがE#として表記している点について。繰り返し述べていますが、マイナー・スケールのドミナント(シングル・ノート)は、階名で言えばミ、よってそこから並べ替えられるスケールは本来フリジアンです。ハーモニック・マイナーとするために導音のソ#を組み込んでも、飽くまでフリジアンの変形となります。この場合、スケールは以下のようになります。
このため、ナチュラル・マイナーの並べ替えであれば、Fこそがむしろスケール固有音となるわけです。
ですが、ホールズワースがE#という書き方をしているのは、E#を飽くまでM2であるEのオルタードと捉えているからだと考えられます。このため、ホールズワースが捉えるドミナント・スケールは、単に外延がミクソリディアンに一致しているだけではなく、内包としてもミクソリディアンで捉えているものと考えられます。
その上で、このフォームですが、こちらはコモン・コードのフォームを素直に変形したものと捉えられそうです。元になったと思しきコモン・コードのフォームはこちらです。
こちらのリーディング・ノートを半音下げただけですね。
他方で、これは機能和声的には問題があります。上でも見たように、機能和声のドミナント・モーションを担う音は、ⅶとⅳです。ⅳに当たる音はF#ですから、ドミナント・モーションの前提としては本来不可欠な音でしょう。ですが、リーディング・ノートとしてE#(=F)を優先したため、ホールズワースが示すフォームからはF#がなくなっています。
ですが、実際にこのコードに続けてⅠM7であるGM7を鳴らしてみると、別に違和感はありません。声部進行としてどう説明されるのかは分かりませんが、聴感上違和感がないなら良いんだろうなぁ? 他方で、この聴感上の善し悪しは人それぞれとも言えそうですし……
ともかく、ヴォイシングとしては、F#が省略されています。
今回はここまで。
P1 | m2 | M2 | m3 | M3 | P4 | #4/b5 | P5 | #5/m6 | M6/dim7 | m7 | M7 |
D | E | F# | G | A | B | C | |||||
b9 | 9 | #9 | b11 | 11 | #11 | b13 | 13 | #13 |
その上で、「コモン・コード」とも言うべきドミナント・セブンス・コードのコード・ノートは、上からも分かるようにD F# A Cとなるため、これにリーディング・ノートを付加することで、具体的なコードを作っていくことになります。
これまで同様、1弦でリーディング・ノートを付加していきます。
- D9: 1弦解放のEを付加
0 | E | (A) | D | G | B | E | |
A | C | ||||||
F# | B | E | A | F# |
3弦と5弦でオクターブ違いのAを重ねていますが、全てのコード・ノートが揃っているので、慣習的にもD9と表記できるものです。なお、バスがF#ですから、D9/F#となります。
このフォームは、前回紹介したコモン・コードのこちらを変形したもののようです。
0 | E | A | D | G | B | E | |
A | C | ||||||
F# | B | E | A | F# |
まず、1弦で押さえていたF#は、リーディング・ノートのEと置き換えられるため、代わりに6弦で補ったと言えます。すると、リーディング・ノート、ルートがどちらも開放弦で処理できることから、だったらついでにAも5弦の解放で加える、と言うことになるようです。
次のD9の例です。
0 | E | A | D | G | B | E | |
A | C | ||||||
F# | B | E | A | F# | |||
3 | G | C | D | G | |||
B | F# | B |
このフォームについては色々と留意すべき点があります。
まず、このコードの元となるコモン・コードが、前回紹介したフォームにはないことです。ですから、コモン・コードのポジションを覚え、そこを中心にコードを作るとは言っても、やはり指板全体を眺めて、必要なコード・ノートを拾うことで、コモン・コードから逸脱することもある、と言うことになるんだと思います。
次に、ルートが省略されていることです。
以前も、ルートが欠落したフォームがあるにはあったのですが、そのときはむしろ誤植のように思えました。ですが、今回は確信犯だろうと思います。
ホールズワースはこの点について何の解説もしていませが、恐らくは機能和声を踏まえてのことだと思われます。
ホールズワースが考えるドミナント・スケールは、トニックが共通の同主調に対して共通に当てはまるものですから、説明の便宜上ナッシュビル・ナンバー・システムを使います。
すると、ドミント・スケールのトニック(というかトーナル・センターというか、慣習的にはどう表記すべきなんでしょう??)をⅴとすれば、当然トニック・スケールのトニックは、長短いずれもiとなります。このため、コードを4声で考えれば、Ⅴのコード・ノートは以下のようになります。
ⅴ ⅶ ⅱ ⅳ
これらコード・ノートの中で、いわゆるドミナント・モーションに不可欠な音はⅶとⅳで、それぞれ声部進行してⅰとⅲ(マイナー・スケール上ではbⅲ)に解決するとされています。このため、ドミナント「機能」に着目する限りは、ルートのⅴはなくても用は足りる、「機能」は維持される、ということになります(このコードは、 ⅶをルートとしたダイアトニック・コードと同一です )。このため、ドミナント・コードのルートは省略できる、と言って良いようです。実際、ⅦのコードをⅤの「根音省略」と解説する教則本もあります。
ホールズワースがこう言った点を踏まえているかどうかは分かりませんが、上のフォームでは、ルートのDが省略されています。
他方、物理的な最低音であるF#をバスと見なすと、Allegro2007が解析したとおり、F#m7(b5)の基本形となっています。このコードは、上でも見たようにルートがⅶです。機能和声では、このコードはⅤ9のルートを省略したものと見なされますので、機能分析(クラシック系ではフランス語のカタカナ表記で「アナリーゼ」とか言うんでしたっけ?)では、Ⅶとは捉えずⅤと捉えるようです。ただ、この分析の手法もまたバークリーだとどうしているとか、人によって説明が微妙に違うみたいで、シロウトのオイラには正直完全には理解できていません。これ以上の説明はさすがに〈うろん〉になり過ぎると思いますので、控えておきます。
- D7(+9): 1弦1フレットのE#(=F)を付加
A | C | ||||||
F# | B | E | A | F# | |||
3 | G | C | D | G |
まず、リーディング・ノートを、ホールズワースがE#として表記している点について。繰り返し述べていますが、マイナー・スケールのドミナント(シングル・ノート)は、階名で言えばミ、よってそこから並べ替えられるスケールは本来フリジアンです。ハーモニック・マイナーとするために導音のソ#を組み込んでも、飽くまでフリジアンの変形となります。この場合、スケールは以下のようになります。
P1 | m2 | M2 | m3 | M3 | P4 | #4/b5 | P5 | #5/m6 | M6/dim7 | m7 | M7 |
D | Eb | (F) | F# | G | A | Bb | C | ||||
b9 | 9 | #9 | b11 | 11 | #11 | b13 | 13 | #13 |
このため、ナチュラル・マイナーの並べ替えであれば、Fこそがむしろスケール固有音となるわけです。
ですが、ホールズワースがE#という書き方をしているのは、E#を飽くまでM2であるEのオルタードと捉えているからだと考えられます。このため、ホールズワースが捉えるドミナント・スケールは、単に外延がミクソリディアンに一致しているだけではなく、内包としてもミクソリディアンで捉えているものと考えられます。
その上で、このフォームですが、こちらはコモン・コードのフォームを素直に変形したものと捉えられそうです。元になったと思しきコモン・コードのフォームはこちらです。
A | F# | B | E | A | F# | ||
3 | G | C | D | G |
こちらのリーディング・ノートを半音下げただけですね。
他方で、これは機能和声的には問題があります。上でも見たように、機能和声のドミナント・モーションを担う音は、ⅶとⅳです。ⅳに当たる音はF#ですから、ドミナント・モーションの前提としては本来不可欠な音でしょう。ですが、リーディング・ノートとしてE#(=F)を優先したため、ホールズワースが示すフォームからはF#がなくなっています。
ですが、実際にこのコードに続けてⅠM7であるGM7を鳴らしてみると、別に違和感はありません。声部進行としてどう説明されるのかは分かりませんが、聴感上違和感がないなら良いんだろうなぁ? 他方で、この聴感上の善し悪しは人それぞれとも言えそうですし……
ともかく、ヴォイシングとしては、F#が省略されています。
今回はここまで。
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COMMENT
HN:
べぇす
性別:
男性
趣味:
音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。
……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!
◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2
※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!
◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2
※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
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