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楽理一般がメイン、一応。とはいえ書いているヤツは素人ですので、誤解・勘違い・間違いも多いかと思います。色々教えてください!
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元々はこちらのノートを書いていました。



ところが、ここでホールズワースが言うディミニッシュ・ドミナント・スケールがどこから出てくるのかが、依然よく分かりません。

「ディミニッシュ・ドミナント・スケール」と言うくらいですから、ドミナントの代理コードを取り出す元となるコード・スケールに関わるようなのですが、モードの基礎に関わる、というご意見もあります。

そこで、コード・スケールやモードについて確認することにしました。

そういう意味で、直接スケールとモードを扱っている、手持ちの本ということで、基本的にはこちらの本を読んでいきます。



ただし、詳細なノートを書くと言うよりは、こちらの関心に合わせて主に参照する、というスタンスになるかな? その上で、こちらだけではよく分からないことは、合わせて次の本も参照します。



今回は、「予告」として、こちらの問題意識がどこにあるのかを説明しておきます。

"Melody Chords for Guitar"のノートを元々は書いていたのですが、途中「コード・フォームの実験」に関する章は飛ばして(一通りスケールを確認してから戻る予定)、まずは紹介されているスケールを全部確認しようとしていました。最後のスケールとして「ディミニッシュ・ドミナント・スケール」を取り上げようとしていたのですが、こういうスケールです。

P1 m2 M2 m3 M3 P4 #4/b5 P5 #5/m6 M6/dim7 m7 M7
D   E F
G Ab
Bb B
 
  b9 9 #9 b11 11 #11   b13 13 #13  

これ、要はディミニッシュ・セブンス・コードを取り出す元のスケールとして提示されているのですが、どうしてトニックがDなのか? これが問題なのです。

どうしてこんなことが問題になるのか? というと……

多くの楽理本では、スケールの相互関係を示す方法は、だいたい2通りあると思います。まずは、異なる種類のスケールを、すべてトニックを同じ音から並べることによって、インターバルの違いを示す方法。この場合、たいていトニックはどのスケールもCに揃えて提示します。こちらの方法でスケールを提示する場合は、それなりに高度な理論を説明することが多い気がします。対して、一つのスケールから派生して取り出せるスケールを提示する方法があります。この典型はダイアトニック・スケールから取り出せるモードを提示する場合で、たいてい大本になるスケールはCメジャー・スケールで、このスケール・ノートのそれぞれをトニックとすることで、Dドリアン、Eフリジアンなどなどを提示します。よって、紹介される各スケールのトニックをつなぐと大本のスケールになるわけです。

ところが、ホールズワースが"Melody Chords for Guitar"で採用したスケールの提示の仕方が、よく分からないんですね。

まず、Gメジャー・スケールが提示され、続いてGマイナー・スケールが提示されます。この手の話では、一般にトニックはCに揃えられるものですが、Gが使われています。これは、"Melody Chords for Guitar"が純然たる理論書ではなく、「ギターのための」本だからなのでしょう。ともかく、2つのスケールのトニックがGに揃えられていることから、ここまで読んだ限りでは、さらにスケールが紹介される場合もすべてトニックがGで揃えられることで、各スケールのインターバルの差異を比較出来るようにするのだろうと、おそらく読者は予想するでしょう。少なくともオイラはそう思いました。

ところが、「ドミナント・スケール」(属調ではなく、中身はミクソリディアン)が紹介される際、トニックがDに変更されていたのです。

このトニックの変更には何か著者の意図がある──こう推測するのは、読者には自然なことだと思います。ここから、上で示した後者の提示方法を考えるわけです。Gメジャー・スケールにおけるドミナントはDですから、Dをルートとするドミナント・セブンス・コードを取り出す元のスケールとして、Dミクソリディアンが提示された──このように考えるわけです。

この解釈には、Gマイナー・スケールのドミナントであるDをルートとするドミナント・セブンス・コードに対するコード・スケールはDミクソリディアンでは【ない】という問題もあるのですが、ハーモニック・マイナーを前提にすればドミナント・セブンス・コードが取り出せる上、取り出してしまったら、このコードにリーディング・ノートを追加する上ではスケールの差異を問題にする必要がないことから、ミクソリディアンに代表させている、と推測しました。

そして、最後に残ったスケールがディミニッシュ・ドミナント・スケールなのですが、他にも色んなスケールがあるなか、どうしてこれかせ最後のスケールなのか? これについては、ダイアトニック・スケールから構成できるダイアトニック・コードの基本的なコード・クォリティに揃えているものと推察しました。

メジャー・スケールから構成できるコードは、以下の4種類です。
  1. メジャー系
  2. マイナー系
  3. ドミント系
  4. ディミニッシュ系
この最後のディミニッシュ系コードに対応するスケールとして、ディミニッシュ・ドミナント・スケールが提示されているものと推測したわけです(どうして「推測」なのかというと、ホールズワースが特段の説明をしていないからです)。

メジャー・スケールの第7音、階名で言うとシですが、これをルートとしたダイアトニック・コードは、いわゆるハーフ・ディミニッシュです。ここでハーモニック・メジャーを前提とすると、ラがラbに変化するため、ディミニッシュ・セブンス・コードを取り出すことが出来ます。

また、マイナー・スケールについても、ハーモニック・マイナーを前提とすれば、ソ#をルートとしたダイアトニック・コードはディミニッシュ・セブンス・コードです。

ここから、Gをトニックとした長短同主調の第7音である、F#をトニックとしたスケールが提示され、そこからディミニッシュ・セブンス・コードを取り出すという話が展開すれば、こちらも「なるほどね」と何の疑問も抱かなかったのですが、ホールズワースが提示するディミニッシュ・ドミナント・スケールは、上で示したように、トニックがDなのです。

これはどうしたことか?

トニックがすべて揃っているわけでもない。となると、やはり何らかの形で大本のスケールとの関わりを考えているに違いない。では、それはどういう関わりなのか?

分からないのはこれだけではありません。

ホールズワースが示したディミニッシュ・ドミナント・スケールは、一般には「ディミニッシュ・ロクリアン・ナインス」というスケールのようなのですが、このスケールが「どのように構成されるのか」もよく分からないのです。

「ディミニッシュ・ロクリアン・ナインス」というくらいですから、ロクリアンを変形すれば得られます。まず、いわゆるロクリアンを見てみましょう。ロクリアンはシ旋法ですから、こうなります。

P1 m2 M2 m3 M3 P4 #4/b5 P5 #5/m6 M6/dim7 m7 M7
    ファ      
  b9 9 #9 b11 11 #11   b13 13 #13  

ロクリアンの特徴としてb5、つまり減5度が含まれていますから、わざわざ「ディミニッシュ」と限定されるからには、短7度が減7度に変化するはずです。

P1 m2 M2 m3 M3 P4 #4/b5 P5 #5/m6 M6/dim7 m7 M7
    ファ   ラb    
  b9 9 #9 b11 11 #11   b13 13 #13  

最後にナインスの指定があります。短2度、すなわちb9が9thに変化します。

P1 m2 M2 m3 M3 P4 #4/b5 P5 #5/m6 M6/dim7 m7 M7
  ド#   ファ   ラb    
  b9 9 #9 b11 11 #11   b13 13 #13  

こうして、確かにホールズワースがいう「ディミニッシュ・ドミナント・スケール」と中身が同じスケールは、確かに得られます。

ですが、ホールズワースはこのすけーるのトニックを、これまで取り上げたGをトニックとする長短同主調から見たドミナントであるDにしていること、ここからディミニッシュ・セブンス・コードを取り出しています。ここから、
  • このコードを、ドミナント・セブンス・コードと同じルートから構成した上で、ドミナント・セブンスの代理コードにしようとしている?
と仮定してみます。ですが、だとすればオルタード・スケールが提示されるのが一般的でしょう。オルタード・スケールとディミニッシュ・ロクリアン・ナインスの違いは、M7の有無だけなのですが、それだけにだったらM7を加えておけば済むところで、どうしてわざわざ省いたのか? むしろ、ホールズワースに言わせれば「そうするのが当然」な、何らかの理屈・理論があるのではないか?

他方、ある方からは、このディミニッシュ・ロクリアン・ナインスを含む、ドミナント・コード向けコード・スケールの話は「モードの基本」だとの指摘も受けました。

こうしたこともあって、
  • ドミナント・コードとその代理コード
  • これら向けのコード・スケール
  • モード
これら三者の関わりについて確認してみよう! という次第です。
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HN:
べぇす
性別:
男性
趣味:
音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。

……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!


◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2

※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
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