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楽理一般がメイン、一応。とはいえ書いているヤツは素人ですので、誤解・勘違い・間違いも多いかと思います。色々教えてください!
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このブログはNinja Toolsのサービスを利用しています。サービスの一環で、どこからこのブログに辿り着いているのか? を確認できるのですが、GoogleやYahoo!で楽理関係の用語を検索して辿り着いている方が結構いらっしゃるんですよね(^◇^;)

せっかく色々お調べになっていらして頂いた方に水を差すような話ですが、このブログを書いている奴は音楽の素人です(^◇^;) なので、正しいことが書かれているとは思わない方が無難です。オイラなりに楽理関係のことをどう考えているか? 何が分からないか? といったことを、飽くまで私見として(もちろん、私見の限りで「これは正しいと思う」「これは間違っていると思う」といったことは、誰に気兼ねするわけでもなく)書いています。読んだ方の参考になるようでしたら幸いですが、「お前のブログの受け売りで発言したら『間違っている』と指摘されて大恥かいた」等と言われましても、オイラは一切の責任を負いかねます。あらかじめご了承ください≦(._.)≧


ともかく、ここ最近コンディミ・スケールがどこから出てきたのか? について色々考えておりますが、話がかなりごちゃごちゃしているので、オイラ自身の整理の為にも、これまでの話をザッと振り返っておきます。大本を辿ればホールズワースの"Melody Chords for Guitar"に端を発するのですが、そこまで遡るとそれはそれで長~い話になるので、コンディミ・スケールに関わる限りで。

コンディミ・スケールは、ディミニッシュ・コードに対するコード・スケールと一般に位置づけられますが、ディミニッシュ・コード自体は7thコードの代理コードと位置づけられています。このため、コンディミ・スケールの構成についても7thコードとの絡みで説明されます。

篠田はこんな説明をします(『新・実践コード・ワーク (3) スケールとモード 』p.26)。
  • 7thコードに#9, #11, 13のテンション想定することで、7thコードとルートを共有するディミニッシュ・コードを取り出す
  • 7thコードに更に三度堆積させ、ルートを省略することで、7thコードのルートより半音上をルートとするディミニッシュ・コードを取り出す
  • 以上2つのディミニッシュ・コードを組み合わせて、コンディミ・スケールを構成する
この場合、そもそも#9, #11, 13のテンションを「どうして」想定して良いのか? が全く分からないんですよね。

水野は、
  • ディミニッシュ・コードのルートをトニックと見なした上で、そのトニックから見たドミナントに当たる音をルートとしたディミニッシュ・コードを想定
  • トニックとドミナント、2つのディミニッシュ・コードを組み合わせてコンディミ・スケールを構成する
と説明します(『水野式音楽理論解体新書 著者:水野正敏 ポピュラー音楽を学ぶ上で必要な理論体系の新機軸 』p.202)。

これとは別に、篠田、水野どちらも触れている話として、
  • ディミニッシュ・コードが7thコードの代理たり得るのは、7thコードのルート以外のコード・ノートをディミニッシュ・コードが共有するから
  • よって、Ⅰ7の代理はbⅡdim7だ
という説明が出てきます。

すると、Ⅰ7向けコード・スケールはbⅡコンディミ・スケールと言うことになりそうなものですが、ネットなどを調べると、Ⅰ7向けコード・スケールは、Ⅰコンディミ・スケールのようなのです。

では、どー考えればいいんだ?? というのが、目下の問題です。

今回は、オイラの慣れないナッシュヴィル・ナンバリング・システムを捨てて、階名(移動ド)を使って、メジャー・スケールとマイナー・スケールの場合に分けて、考えてみることにします。予告しておくと、実はものすごくあっけない話だったようです。今更ですが、最初から階名で考えていればこんな遠回りはしなくて良かった気がします。

階名で考えるために、7thコードのルートを、コードが登場する前提となるスケールにおけるドミナントと位置づけます。ナッシュヴィル・ナンバリング・システムで言うとⅤということになりますが、メジャー・スケールではソ、マイナー・スケールではミとなります。その上で、結局は#9, #11, 13というテンションが何なのか、どこから来るのか、と言うことが分かれば、とりあえず問題は解決します。

まず、#11について、前提とするスケールに関わらずに言える話を確認しておきます。どうも、#11に相当する音は、基音から見た第11倍音に当たることから(自然倍音列に含まれることから)、ナチュラル・テンションに準じるものとして扱う人もいるようなんですよね(たとえば林『標準 ポピュラーコード理論 改訂新版 』p.117)。ですから、スケール・ノートと一致していない場合であっても、ルートから見た#11を加えることには、少なくとも音響理論的には問題ないようです。

あと、b9について。こちらは、前提とするスケールの長短を問わず、ドミナントから5声コードを構成すれば自ずとb9を取り込めるので、問題ありません。

まぁ、でも、一応b9, #9, #11, 13の全てについて、確認しましょう。


メジャー・スケールを前提に考える

ドミナントのソをルートにスケール・ノートを並べて、インターバルを考えてみます。

  P1 m2 M2 m3 M3 P4 #4/b5 P5 #5/m6 M6/dim7 m7 M7
maj. from s s lb l tb t d d# r   m f  
Com.Dim.        
    b9 9 #9 b11 11 #11   b13 13 #13  

元々は

7thコード→ディミニッシュ・コードで代理させる→ディミニッシュ・コード向けコード・スケールがコンディミ・スケール

という論理なのですが、逆に辿っていきます。

コンディミ・スケールを構成するには、b9, #9, #11, 13を7thコードに加えるテンションとして想定しなければなりません。ですから、いかに無理なく、自然に、これらのテンションを想定できるのか? を考えます。
  • b9: ラbに相当する音ですから、ハーモニック・メジャー・スケールからすんなり取り出せます。
  • #9: シbに相当する音ですから、、メロディック・メジャー・スケールからすんなり取り出せます。
  • #11: 上でも触れたように自然倍音列に含まれますが、ド#の音ですので、平行短調の同主調(ラをドと読み替えて構成したメジャー・スケール)からの借用だと考えられます。
  • 13: スケール固有音のミですから、ナチュラル・メジャー・スケールからすんなり取り出せます。
というわけで、b9や#9はメジャー・スケールの変種に関わります。

メジャー・スケールにおけるハーモニックやメロディックといった変種はイマイチ耳慣れませんが、マイナー・スケールでは同様の変種はおなじみですよね。むしろ、どうしてメジャー・スケールの変種が耳慣れないのかが不思議ですが、ウィキペディアでも紹介されてます。ただ、構成する目的が不明確なのが気がかりです。

東川清一の諸著作で繰り返し述べられていることとしては(ポピュラー的な語彙で言い換えると)、マイナーにおけるハーモニックやメロディックの変種は、「マイナー・スケールのメジャー・スケール化」です。ですから、メジャーにおける同様の変種は、「メジャー・スケールのマイナー・スケール化」と言って良いでしょう。

メジャー・スケールの変種についてはハーモニック・メジャーの話しか出て来ませんが、 東川清一の読みやすい楽理入門として個人的にお薦めしたいのは、こちら!



これを踏まえてオイラの私見を述べると、こうなります。ハーモニック・マイナーは、「導音の欠落」という問題を解決するために、ソを半音上げることで強引に導音を用意することで、構成されます。メロディック・マイナーは、ファとソ#の間を縮めるために、ファをも半音上げたものです。すると、第3音がbⅢである点を除けば、メジャー・スケールに近づいていると言えます。東川は、この点を「マイナー・スケールのメジャー・スケール化」と言うものと思います。

  P1 m2 M2 m3 M3 P4 #4/b5 P5 #5/m6 M6/dim7 m7 M7
N. min. l   t d   r   m f   s  
H. min. l   t d   r   m f     s#
M. min. l   t d   r   m   f#   s#
N. maj. d   r   m f   s   l   t
    b9 9 #9 b11 11 #11   b13 13 #13  

ポイントは、
  • 導音の欠落に対処
  • スケール・ノート間のインターバルを調節
  • 結果的にメジャー・スケールに接近
ということになります。東川の諸著作を読んでもイマイチはっきりしなかったのですが、マイナー・スケールをメジャー・スケールに近づけることは「目的」ではなく、「結果」だと思います。飽くまで、元々は「導音の補填」が目的だったものの、この処置を行った結果インターバルが広くなった箇所があるため、調節したら、メジャー・スケールとの差異が第3音だけになってしまった、というとなんだと思います。

同じようなことが、メジャー・スケールにおいても起こったと考えてみれば良いかと思います。つまり、「メジャー・スケールのマイナー化」です。

  P1 m2 M2 m3 M3 P4 #4/b5 P5 #5/m6 M6/dim7 m7 M7
N. maj. d   r   m f   s   l   t
H. maj. d   r   m f   s lb     t
M. maj. d   r   m f   s lb   tb  
N. min. l   t d   r   m f   s  
    b9 9 #9 b11 11 #11   b13 13 #13  

ただし、そもそもどうして第6音を半音下げなければならなかったのか? この点については、明確な理由が説明されているものを、オイラは見かけたことかありません。東川が説明している著作も、少なくともオイラは読んだ記憶がありません(見逃しているだけかなぁ?)。

というわけで、いよいよ素人であるオイラの私見なのですが、マイナー・スケールにおけるソが半音上がることで、マイナーのトニックであるラに対する導音が用意されたことになぞらえるなら、メジャーにおけるラが半音下がることで、メジャーにおけるドミナントであるソに半音下行で向かう音(何かちゃんと用語があるのかもしれませんが、オイラは知りません)が用意されたと考えるのが、自然だと思います。

ただ、これでは何の説明にもなってないんですよね(^◇^;) トニックへ向かう導音の用意は、当然解決進行をしやすくするって目的が明確なんですが、ドミナントへ下行で近づく音を用意する目的が何なのかが、さっぱり分からないからです。それでも、「ドミナントの強調はトニックの強調でもある」とは言えるのではないか? とオイラは考えています。つまり、トニックを間接的に強調するために、ドミナントを強調すべくドミナントへの進行を促す、第6音のラを半音下げた音が用意されるのではないか? と考えるわけです。

ドミナントは機械的・慣習的に「属(音)」と訳されてはいますが、元々の語義は「支配的」です。どうして第5音が支配的な音、属音なのか? そもそもこの点に対する説明って見かけたことがないんですよね。これについて、オイラなりに私見を示しておくと、テトラ・コード(本によっては「テトラ・コルド」とも表記されます)のつなぎ方に関わると思います。

元々の「テトラ・コード」は古代ギリシアの音楽にも関わってきて非常に厄介な話になるので (たとえば、今日使われている「ダイアトニック」「クロマチック」「エンハーモニック」という概念は、本来テトラ・コードの分類に使われていたようです) 、そこには立ち入らずにおきます(と言うか、オイラ自身よく分からないので立ち入れないし)。それでも、少なくとも今考えている話の脈絡に必要な限りとしては、ダイアトニックな音程組織を「ドレミファ」と「ソラシド」の二組に分けたときの、それぞれをテトラ・コードと呼ぶものと考えておけば間に合うと思います。

さて、テトラ・コードを上行で考えると、この二組のインターバルは全く同一です。

P1 m2 M2 m3 M3 P4
d   r   m f
s   l   t d

変な話、「ドレミファ」(音名は任意)の4音しか使われていない音楽があったと仮定すると、ドをまさにドとして良いのかどうか? もしかしたらソじゃないのか?? なんて話にもなりかねないわけです(^◇^;)

ですが、ファと全音を隔てたソが登場し、更にテトラ・コードが続くと、「ドはまさにドである」と確定できることになります。この意味で、「ドがドたるゆえんは、ソの存在にかかっている」「ソがなければドはドたり得ない」と言えるでしょうから、「ソはドを支配する音」と言って良いのではないか? このため、ソを支配的な音、ドミナント、属音と名付けるのではないか? ……というのが、オイラの私見です(飽くまで素人考えですよ!)。

同じように、「ドシラソ」「ファミレド」と下行で考えれば、ファが「下行で支配的な音」→下の属音→サブドミナントと言いうると思います。

ここから更に憶測を続けると、トニック、ドミナント、サブドミナントといった用語は、元々はメジャー・スケールについて定義された用語であって、これが他のスケールにも拡張され(そこから始まり、そこに戻ってくるような音をトニックと定義した後、そのトニックから上行で完全5度にある音をドミナント、下行で完全5度に当たる音、よって上行だと完全4度に当たる音をサブドミナントと、どのスケールについてであっても言われるようになり)、更にそれらの音がルートとなったコードの表現にも使われた結果、コードが果たす機能名に流用され……ということなのでは? と思います(飽くまで素人考えです。音楽学史みたいな話の裏付けはありません)。

このような私見が正しいかどうかは分かりませんが(^◇^;) ソはそういう意味で、ドに対する支配力のある音ですから、そのようなソへの進行を促し、強調することは、そうすることで間接的に、「ドはまさにドであり、トニックだ」と強調することにもなるのではないか? と思います。このため、トニックへ半音上行する導音が存在するように(これは、直接トニックを強調する)、ドミナントを半音下行で強調する音が要請されるのは、間接的にトニックを強調するためなのではないか?? と言う気がします。飽くまで私見ですけど(^◇^;)

ともかく、このような形でソの位置づけを考えれば、ソを強調するラbも想定できますし、インターバル調整のシbも想定できるようになり、メジャー・スケールの変種を想定できるようになります。メジャー・スケールの変種を前提とすれば、b9と#9は取り出せることになります。

13はナチュラル・メジャーから取り出せるので問題ないですから、残るは#11です。


……話がかなり長くなってしまったので、途中ですが、今回はここまで。
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べぇす
性別:
男性
趣味:
音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。

……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!


◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2

※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
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