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楽理一般がメイン、一応。とはいえ書いているヤツは素人ですので、誤解・勘違い・間違いも多いかと思います。色々教えてください!
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この本を読んでいます。



現在クラシックでのコード表記について確認しています……が、確認に手間取っていてなかなか本論に入っていけません(^◇^;)

考えてみれば、数字付き低音の実情がどうあれ、飽くまで本論に登場する譜例に使われうる記号を一通り確認しておくのが目的ですから、あまり細かいことは気にしなくて良いのかもしれません。そこで、アラビア数字の使われ方については、とりあえずここで終わりにしてしまい、以下本文を読み進める上でアラビア数字の解釈に問題が出てきたときに、改めて確認することにしようと思います。

では今回は何をするのか? というと、p.19にある「第3表 主要変化和音」に関する説明を読んでみます。これ、正直言ってオイラの知識では何を言われているのかがよく分からないんですよね(^◇^;) 他方、この表に掲げられている譜例は結構膨大なので、まずはザッと表に掲げられているコードの傾向を押さえておき、本文で何が述べられているのかを確認します。

問題の「第3表 主要変化和音」なのですが、「変化和音」になる前の「原型」、そのコードの第5音の増減二通りの「変化形」、各「変化形」を転回した「慣用形」が示されています。

日本語訳で気になるのは原「型」と変化「形」、慣用「形」と言う具合に、かたちを表す漢字が使い分けられていること。これは、元のフランス語に関係あるんでしょうか?? まぁ、とりあえず訳文に従っておきますが、オイラ自身は問題が生じるまではこの違いを無視しておきます(^◇^;)

原型に示されているコードは、Key Cから取り出せる長短各旋法におけるドミナントをルートとする4声コードとそのルートを省略したトライアド、更に5声コードとそのルートを省略した4声コードです。

C maj.からは、まずG7とBdimが提示されます。続いてG7(9)とBdim7が示されます。

A min.については、以前確認したように、どうやらクラシックでは(少なくとも『和声の歴史』の著者には)ナチュラル・マイナー・スケールが認められていないようで、ここではハーモニック・マイナーが使われます。ですから、GはG#に変化した上で、原型が示されます。したがって、まずはE7と、そのルートが省略されたG#dimが、更にE7(b9)とそのルートが省略されたG#dim7が提示されます。

ここからすぐに読み取れるのは、変化和音を問題にする上で、(省略された場合も含めて)ルートが長短各旋法におけるドミナントのコードばかりが取り上げられている点です。

ポピュラーの楽理は学校でどのように教えられているものなのか、オイラには分かりませんが、オイラがこれまで独学した限りでは、ダイアトニック・コードとモード(とりあえずモーダル・ライティングとは無縁な形で)の関係が即、いわゆるコード・スケールの話となります。たとえば、オイラの言い方だと「ド旋法」となるイオニアンは、ドをルートとする(よって、具体的な音名はなんだっていい)M7コード向けのコード・スケールと言うことになります。また、ナチュラル・マイナーも認めていますので、ドから並べるか、ラから並べるかの違いはあっても、中身は同じと考えます。この関係をまとめると、以下のようになります。
  • ドM7←→ド旋法(イオニアン)
  • レm7←→レ旋法(ドリアン)
  • ミm7←→ミ旋法(フリジアン)
  • ファM7←→ファ旋法(リディアン)
  • ソ7←→ソ旋法(ミクソリディアン)
  • ラm7←→ラ旋法(エオリアン)
  • シm7(b5)←→シ旋法(ロクリアン)
ダイアトニック・スケールを前提にしている限りはこれで十分なわけですが、マイナーにおけるハーモニックとメロディックの変種(メジャーも同様の変種を想定可能)によってコードやコード・スケールの音はちょこちょこ変化します。また、ポピュラーで扱われる限りでの機能和声では、コードが発揮するドミナント機能は、ドミナント・モーションに集約されるので、メジャー系ではファ-シ、マイナー系ではレ-ソ#を含むコードなら(敢えて語弊を恐れずに言えば)何でもいいってことになり、そのコードの種類に応じてコード・スケールも増えてしまうってことになるかと思います。

こうしたわけで、ポピュラーにおけるドミナント・コード向けコード・スケールが色々あるのは、ドミナント機能を担保したコードが色々あるから、と言うことになるかと思います(ただし、そういう説明をどこかで読んだわけではありません。独学で読んだ限りの楽理本をから受けた印象がこんな感じってだけの話です。全く違う説明をしているポピュラー系の学者がいるかもしれません)。

他方、『和声の歴史』は和声論でもソルフェージュでもないと断られているので仕方がないのかもしれませんが、変化和音を説明する上で、どうしてルートがドミナントとなっている譜例を提示しているのか、全く説明がないんですよね。これって、もしかするとクラシックでは言わずもがなというか、当たり前過ぎて誰も説明しないことなんでしょうか? もしかすると、小中学校の時に出てきた話なのかもしれませんが、当時オイラは音楽ってむしろ苦手な教科だったので(高校受験の科目でもないからなおのこといい加減にしか取り組んでいなかった)、この辺に関しては全く話が分からないんですよね。

数年前ポピュラー系の楽理本を読んでも全く理解出来なかったため、東川清一の本と並んで黄色い楽典も読むには読んだのですが、図書館で借りただけなので手元にはないし、黄色い楽典で力点が置かれていたのは、調号がなく、全て臨時記号の音符で書かれた旋律が属している音階(っていうか、『和声の歴史』的に言えば旋法だな。やはりクラシックも流派などで用語が違う??)の判定にあったので、変化和音の話なんて気にも留めなかったんですよね。

そんなわけで、変化和音を例示する際、コードのルートがどうして長短各旋法におけるドミナントとなっているのかについては、推測レベルでも全く理由が思いつかないんですよね。うーん、何かソルフェージュの本を先に一読した方がよさそう。ただ、ネットで検索しても幼児向けのものしかヒットしないからなぁ。。。

ともかく、ここは謎ってことにしておきます。

そんなこんなでとにかく原型が提示されます。その原型における第5音(ルートが省略されている場合でも、飽くまでルートから数えた第5音です)を増減させた〈基本形〉をまずは示すのですが、この〈基本形〉を転回させた「慣用形」というのが登場します。

コードの「慣用形」なんて、ポピュラーでは出てきませんよねぇ?? それとも、ピアノとかをやっていれば、ポピュラー、クラシック、関係なしに登場するんでしょうか? オイラがベースしか弾けないのでちょいとよく分からない概念です。

ギターの場合、調弦の都合もあって、基本形でコードを弾くのがかなりしんどかったりします。ですから、あるコードのコード・フォームとなると、いわゆる「コード・ブック」に示されているフォームを(どの指でコードのどの音を押さえているか? なんて気にすることなく)丸暗記して対応することになるかと思います。恐らく、「えーっと、ルートがこの音で、コード・クォリティがああだから……」などとフォームを考える人は、いないのではないでしょうか?

すると、そのような「コード・ブック」に示されたヴォイシングが、〈慣用形〉と言うことになるのだとすればこれは楽器で弾きやすいからそのようなフォームが示されているだけだと思われます。

対して、『和声の歴史』では、読者が何の楽器をプレイするのか? なんてことは前提にされていないわけですから、特定の楽器にとって弾きやすいようにコードのヴォイシングを提示しているとは考えにくいんですよね。だとすると、恐らくは作編曲法上の慣習として、きれいに聞こえるとされるヴォイシングが定められていて、そのヴォイシングに沿うように具体的なオーケストレーションを行うのかもしれません。他方、『和声の歴史』はソルフェージュで扱われる和声の基礎知識があれば読めるものとして書かれています(p.13)。ソルフェージュで、そこまでやるものなんでしょうか??

そんなわけで、またまた本論に行く前に脇道に入ってしまいますが、慣習形のヴォイシングに何か意味があるのか? 気になってきました。次回からは、この慣習形に焦点を当てて、譜例自力で読んで考えてみます。クラシックの人には当たり前過ぎる話なのかもしれませんが。

何かよさげなソルフェージュの本について、情報募集してます。


今回はここまで。
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べぇす
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男性
趣味:
音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。

……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!


◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2

※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
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