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楽理一般がメイン、一応。とはいえ書いているヤツは素人ですので、誤解・勘違い・間違いも多いかと思います。色々教えてください!
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GyaOで『ペイ・フォワード』を初めて見た。初めてストーリーの全貌を知ってかなり驚いた。




2000年アメリカ映画というんだから、もう結構古いんだねぇ。ごく最近の映画だと思っていたんだが(^_^; 時間の感覚がおかしくなっているようだ。

公開当初から、「3人の人によいことを」という基本アイディアは知られていたし、オイラもそれは知っていた。だからこそ、「偽善者ぶってんじゃねぇよ、ケッ」という印象しか抱けなかったのが正直なところ。

今回、GyaOをきっかけにたまたま見たのだが、「3人の人によいことをし、善意を受けた人が別な3人に伝えられれば……どんなにか良いだろう、現実はそんなに甘くないけど、それでも諦める方がむしろ簡単だ」という、かなり逆説的な話になっていると思う。

オイラはガキの頃からペシミスティックだったので、希望的観測はなかなか抱けない質だ。なので、一頃はやった「プラス思考」だか「プラス志向」だか知らないが、そういう発想にも辟易としていた。

ヘーゲルを気取るつもりはないが、ある状況を(善悪とは関係なしに、所与という意味で)「正」と捉えた上で、その状態に不都合がある場合は、当然「反」がなければ「合」へは行けないのだな。他方で、「評論家だから好きに反対出来る」なんて言い方をする人や政治家がテレビで発言力を発揮するし、日本に関しては「失われた10年」に対する反動もあって期待された小泉改革の結果に対する大いなる失望もあり、「あがくだけ無駄」という風潮が相当強い。しかし、それこそ森喜朗がかつて言った「寝た子を起こすな」で、体制に飲まれたままでは現実は変わらないのだな。当時は組織の締め付けなどもあって、無党派が投票に行かなければ自民党は勝てたのだな。もちろん、他の政党が政権を取れば世の中良くなるってわけではないが、諦めればそれで終わりなのだな。

この映画、そういう意味では、「善意を示すことの難しさ」をきれい事で隠さずに示した上で、それでも「示して広げよう」というメッセージが籠もっている。つまり、プラス「志向」は厳しいけど諦めたら終わりだって話なのだな。

物事、「悪いことばかりじゃない、いいことだってある」とするプラス思考には、オイラは昔から反吐が出る口だが(^_^; 他方で、プラス志向については「世の中そんな甘くない」とすんなり諦めていた口でもある。

そういう意味では、この映画の潜在的な影響力はかなり凄いモノがある気がする。

もちろん、公開から7年経って、世の中が必ずしも良くなっていないってことも忘れちゃいけない。だが、諦めたら終わりだ。

その上で、「どうせやってくれるし、できるんだから」と人の善意にあぐらをかく不届き者も昔からいる。主人公が実の父親に取った態度が象徴するように、単なる現実の受容や諦念ではなく、抵抗も含意されている。優しい感触の映画だが、むしろそれだけに、ストレートにパラフレーズすればえげつないとも言える内容だろう。
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HN:
べぇす
性別:
男性
趣味:
音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。

……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!


◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2

※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
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