忍者ブログ
楽理一般がメイン、一応。とはいえ書いているヤツは素人ですので、誤解・勘違い・間違いも多いかと思います。色々教えてください!
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

ディミニッシュ・スケールについて扱う予定だったのですが、前回ドミナント・コード向けコード・スケールを一瞥した際に考えた、オルタード・スケールをキーの観点から見たらどうなるのか? と言う問題について、ちょいと思いついたことがあるので、先にそちらを取り上げようと思います。

前回オルタード・スケールをキーの観点から見たらどうなったかというと、元のスケールに対するラ同主長音階の、さらにまたラ同主長音階のドを半音上げたものになっている、ということだった訳です。ただ、これに何の意味があるのか? については全く分からなかったため、オイラの中では消化不良的な気持ち悪さが残っていた訳です。振り返っておきましょう。

まず、オイラが言う「ラ同主長音階」という言い回しについて。オイラはキーとスケールは明確に区別すべきだと考えているので、「同主調」という一般的な言い回しはしません。トニックは同じなのに「スケール」の長短が異なるからこと〈同主調〉という概念には意味があるのですから、飽くまでこれはスケールに関する脈絡で扱うべきです。ですから、「同主調」ではなく、「同主音階」との言い回しをします。これを踏まえた上で、元のキーにおいてマイナー・スケールのトニックとなるラを、むしろメジャー・スケールのトニックであるドと読み替えることで得られるスケールを、オイラは「ラ同主長音階」と呼んでいます。同じように考えて、「ド同主短音階」という言葉も使います。

さて。ラ同主長音階を得るには、元のスケールのシ ミ ラにフラットを付ければよい訳です。最後にフラットが付いたラbを新たなファとして全体を読み替えるのが筋なのですが、元のスケールとの関わりを分かりやすくするために、読み替えずにおくと、こうなります。なお、音名を使わないのは、任意の音名について当てはまる話だからです。

b0 d   r   m f   s   l   t
b3 mb   f   s lb   tb   d   r

こうして得られた新たなスケールのラ(もとのスケールのド)をトニックとするマイナー・スケール、すなわち新たなスケールのラ同主長音階を得るには、更にフラットを3つ増やせばよい訳です。新たなスケールのシ ミ ラに付けます。行う作業は上と同じです。

b0 d   r   m f   s   l   t
b3 mb   f   s lb   tb   d   r
b6 sb   lb   tb db   rb   mb   f

そして、このフラットが6つになったスケールのド(元のスケールのソbに当たる)を半音上げると、大元のスケールのドミナント・コードに対して使えるオルタード・スケールになります。

b0 d   r   m f   s   l   t
b3 mb   f   s lb   tb   d   r
b6 sb   lb   tb db   rb   mb   f
Alt.   s lb   tb db   rb   mb   f

ですが、上でも述べたように、「だからなんなんだ??」ですよね(^^ゞ

そこで、何かもっと別な観点から考えられないか? と思っていたところ、風呂に入っていて思いついたことがありました。

まず、元のスケールを半音下に移調します。全ての音にフラットがつきますね。

b0 d   r   m f   s   l   t
b7 db   rb   mb fb   sb   lb   tb

b7のスケール、ドから並べているのでメジャー・スケール扱いしているのですが、この並べ方のままでマイナー・スケールと考えてみます。さらに、メロディック・マイナーとして捉えるため、ファとソを半音上げます。すると、ファとソだけが元のスケールと一致します。

b0 d   r   m f   s   l   t
b7 db   rb   mb fb   sb   lb   tb
M.min. b7 db   rb   mb   f   s lb   tb

これを、ソから並べ替えると、元のスケールのドミナント・コードに使えるオルタード・スケールになるんですよね。ソの位置を元のスケールに合わせて並べ替えてみます。

b0 d   r   m f   s   l   t
b7 db   rb   mb fb   sb   lb   tb
M.min. b7 db   rb   mb   f   s lb   tb
Alt. from rb   rb   mb   f   s lb   tb db

ちなみに、移動ドの考え方だと、「トライトーンの両端はファとシ」という考え方があります。当たり前の話なんですが、ドレミを並べると、ミ-ファとシ-ドの間隔が半音になる以外は、隣り合ったスケール・ノートの間隔は全て全音です。全音が3つ並ぶのはファ-ソ-ラ-シだけなんですよね。ですから、全音が3つ並ぶときは、その両端はファとシである! と考える訳です。その観点から上の並べ替えられたオルタード・スケールの階名を読み替えた上で、元のスケールと比較してみます。

b0 d   r   m f   s   l   t
Alt. from rb_f   f   s   l   t d   r mb

上で確認済みのように、オルタード・スケールはメロディック・マイナーの並べ替えでしたから、読み替えた階名のミが半音下がっているのは当然です。ですが、なるほど、こうして見ると、オルタード・スケールの並べ替えがリディアン7thスケールだってのがよく分かりますね。ファ旋法の変形ですからリディアン、ミbで第7音が半音下がってますから。

飽くまで元のスケールとの関係を維持した階名としては、読み替える前のものが適切なので、読み替えたものはスケールの種類を判断するための便宜的なものに過ぎません。注意してください。

ともかく、こうして見ると、面白いことが分かります。

最初の作業は、元のスケールを半音下げて、メロディック・マイナー化するというものでした。

最終的に得られたリディアン7thスケールは、ほとんどが元のスケール・ノートの半音上です。

このため、ややこしいことを考えずにオルタード・スケール的なアウト感を出そうとするなら、
  • 上でも下でもいいから半音ずらしてプレイする
のが手っ取り早そうです(^^ゞ

こういう理屈っぽい裏付けは今回が初めてですが、実践ではオイラは何年も前から使っています。ところが、ホントに半音ずらしただけだと、そのまま半音外れたままになるので、そのまま帰ってこられなくなることしばしば(^^ゞ ただ、そんなときは、
  • 上でも下でもいいから、更に半音ずらしてプレイする
と噛み合った音が出しやすくなるし、後は結構調整が効いたような気がします。ただ、この更に半音ずらすってのが、結構怖くて出来ないものなんですよねぇ、経験から言うと。ともかく。

そんなわけで、これまで見たことを実践向けに短絡して言うと、
  • 元のスケールの変種とその並べ替え(モード)に馴染む
  • わざと半音ずらす
のがコツ、と言えそうです。特に、変種のモードに馴染むと、帰ってこられないとか、見失いそうになるって問題に対して、聴感に裏付けされた上で、恐れずに「更に半音ずらす」ことが出来るようになりそうです。

ただ、オイラの経験から言うと、「今ここはドミナント・コードの場所だから半音ズレても大丈夫だ」なんて意識したことはなくて、「そろそろアウト感が欲しい」と思ったときに半音ずらすだけなんですよね。まともに譜面が読める人は、目下プレイ中のコードを常に意識してるものなんですかね???


今回はここまで。
PR
COMMENT
NAME
TITLE
MAIL
URL
COMMENT
PASS secret
TRACKBACK
TB URL
マイクロアドBTパートナーでおこづかいゲット!
HN:
べぇす
性別:
男性
趣味:
音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。

……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!


◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2

※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
Template by 小龍的徒話
JavaScript by Customize in Ninja Blog
忍者ブログ / [PR]