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なかなか中身に入っていけないんですが(^◇^;) 概念確認の続きです。
本来は「+」と言う記号の使い方に関する話として登場するのですが、むしろ「導音」という概念に関わります。こんな記述が出てきます。
もしかすると「7+」と垂直に書くべきなのかもしれませんが、ともかく。
ポピュラーにおける導音とは、トニックの半音下に当たる音です。ですから、メジャー・スケールにおけるシ、ハーモニック・マイナー・スケールにおけるソ#が導音です。
ですが、上の引用にあるように、アラビア数字の7や9に記されているのです。
前回確認したように、アラビア数字はバスからの音程を示すものなので、「7+」などと記されると、導音がスケールではなくコードを脈絡とした概念として扱われている可能性が出てきます。ただし、「古典的な数字づけをする場合」との限定があるため、バスからの音程ではないのかもしれません。
ひとまずこの数字を、ドを1と読んでメジャー・スケールのスケール・ノートに与えられた数字と捉えた場合、7(すなわちシ)が導音であることから「7+」と表記されるのは理解できることになります。では、「9」はどうでしょう? テンション扱いになりますが、レです。レが導音とは?
詳しい内実は、本文を読み進めて譜例と付き合わせてみなければはっきりしませんが、少なくともここでの「導音」には、ポピュラーで一般的に通用している「トニックの半音下」という導音の定義よりも遙かに広い外延があるということは押えておかなければなりません。
更にいろいろな用語が登場するのですが、本文に登場する順序には従わずに紹介します。
「主属の関係」と言うのは、トニックとドミナントってことでしょうか? ドミナントとはトニックから上行で数えてP5に当たる音ですが、下行でP5に当たるサブドミナントも「下のドミナント」ですから、この3音の間に「主属の関係がある」と言ってよいのかもしれません。
ともかく、そのような主属の関係があるものとしてポピュラーで真っ先に思い浮かぶのは、いわゆる「スケール」です。
ところが、ここではそのような主属の関係が「ない」ものを「音列」として定義している訳です。その上で、音列の用例として「等分等調律された音列」とう形で等分平均律を定義してみせる訳ですから、何らかの調律法が音列には適用されることになります。主属の関係がない音の連なり、音の集合……
これって、オイラには「キー」に属する音の集合のことのように思えるんですよね。前回用例で見た「ハ調」は、キーの区別のためにキーノートがハ、すなわちCと言うことは示されても、これだけではまだスケールとしいての主属の関係、つまりトニックが指定されていない訳ですから、ここでいう「音列」にピッタリでしょう。
ただ、だったら「ハ調」などと言わずに「ハ音列」とすれば良さそうなものなのですが、そうはなっていない。となると、どうも、キーに相当するのは「調」、調に属する音の連なり(キーの中身)を「音列」として区別しているのかもしれません。
上で述べたことからして、音列に主属の関係を定めたものが、ここで言う「旋法」と言うことになりそうです。それこそ上で述べたように、トニック、ドミナント、サブドミナントが定まった音の連なりと言えば、ポピュラーでは「スケール」、すなわち「音階」ですし、このスケールを並べ替えたものが「モード」と呼ばれています。たとえば、メジャー・スケールをレから並べればドリアンというモードになります。他方、このスケールとモードの区別も曖昧で、「モードがスケールとして扱われる」なんてこともある訳で、実はポピュラーにおいてもスケールとモードの定義は、それほどはっきりしていなかったりします。
ですが、上の引用からも明らかなように、主属の関係がある音の連なりは「旋法」なのです。すると、ポピュラーで慣習的に「スケール」とされているものは、ほとんどが「旋法」に当たることになります。
ただ、カッコには「長音階またはハの旋法」とあります。ここから察するに、まずは音列があり、音列に主属の関係を定めれば旋法となる。その旋法に更に何らかの限定を施したものが音階となるのではないか? と思えてきます。ところが、そうではないのです。
これを見ると、「隣接した音を次々に奏する旋律的な動き」に重きがあることが分かります。すると、ポピュラー的に「スケール・ノートを3度間隔で奏でたもの」は、2度間隔(隣接)していないことになるため、音階ではないことになります。
すると、旋法の説明に登場した「長音階またはハの旋法」との言い回しはいささか奇異に思えてきますが、以上を整理すると、
これはポピュラーのコードと同じですね。二つではコードと呼ばないのもポピュラーと一緒です。
ポピュラー的に言えば、メジャー・スケールの総和音は、ドレミファソラシの7音全てが同時に鳴った和音ということになります。これに該当するポピュラーの概念を、オイラは見聞きしたことがありません。
厳密には違いますが、ポピュラー的にはある種のコード・スケールに相当すると見てよいでしょう。やはり厳密ではありませんが、ポピュラーにおいて五線譜が無く、コード譜しかないときに、ケーデンスに相当する箇所を見つけることで、曲全体の脈絡となるスケールを判定しますが、このような形で判定されたスケールも、ある種の結果旋法と言えるかもしれません。
ポピュラーとクラシック、似たような用語は使っているのに、これだけ意味が違うというのは驚きです。
今回はここまで。
古典的な数字づけをする場合の特殊符号──十字(+)は導音を示す(7+、9+)。(p.14)
もしかすると「7+」と垂直に書くべきなのかもしれませんが、ともかく。
ポピュラーにおける導音とは、トニックの半音下に当たる音です。ですから、メジャー・スケールにおけるシ、ハーモニック・マイナー・スケールにおけるソ#が導音です。
ですが、上の引用にあるように、アラビア数字の7や9に記されているのです。
前回確認したように、アラビア数字はバスからの音程を示すものなので、「7+」などと記されると、導音がスケールではなくコードを脈絡とした概念として扱われている可能性が出てきます。ただし、「古典的な数字づけをする場合」との限定があるため、バスからの音程ではないのかもしれません。
ひとまずこの数字を、ドを1と読んでメジャー・スケールのスケール・ノートに与えられた数字と捉えた場合、7(すなわちシ)が導音であることから「7+」と表記されるのは理解できることになります。では、「9」はどうでしょう? テンション扱いになりますが、レです。レが導音とは?
詳しい内実は、本文を読み進めて譜例と付き合わせてみなければはっきりしませんが、少なくともここでの「導音」には、ポピュラーで一般的に通用している「トニックの半音下」という導音の定義よりも遙かに広い外延があるということは押えておかなければなりません。
更にいろいろな用語が登場するのですが、本文に登場する順序には従わずに紹介します。
音列(échelle)=定められた一連の音。ただし、音と音との間に主属の関係がない(例、等分に調律された音列(échelle tempérée égale)〔つまり等分平均律のこと〕)。(p.14)
「主属の関係」と言うのは、トニックとドミナントってことでしょうか? ドミナントとはトニックから上行で数えてP5に当たる音ですが、下行でP5に当たるサブドミナントも「下のドミナント」ですから、この3音の間に「主属の関係がある」と言ってよいのかもしれません。
ともかく、そのような主属の関係があるものとしてポピュラーで真っ先に思い浮かぶのは、いわゆる「スケール」です。
ところが、ここではそのような主属の関係が「ない」ものを「音列」として定義している訳です。その上で、音列の用例として「等分等調律された音列」とう形で等分平均律を定義してみせる訳ですから、何らかの調律法が音列には適用されることになります。主属の関係がない音の連なり、音の集合……
これって、オイラには「キー」に属する音の集合のことのように思えるんですよね。前回用例で見た「ハ調」は、キーの区別のためにキーノートがハ、すなわちCと言うことは示されても、これだけではまだスケールとしいての主属の関係、つまりトニックが指定されていない訳ですから、ここでいう「音列」にピッタリでしょう。
ただ、だったら「ハ調」などと言わずに「ハ音列」とすれば良さそうなものなのですが、そうはなっていない。となると、どうも、キーに相当するのは「調」、調に属する音の連なり(キーの中身)を「音列」として区別しているのかもしれません。
旋法(mode)=特定の音列からとった主属の関係を持つ一連の音(例、長音階またはハの旋法、への旋法、ゲファルトの混合長旋法)。(p.15)
上で述べたことからして、音列に主属の関係を定めたものが、ここで言う「旋法」と言うことになりそうです。それこそ上で述べたように、トニック、ドミナント、サブドミナントが定まった音の連なりと言えば、ポピュラーでは「スケール」、すなわち「音階」ですし、このスケールを並べ替えたものが「モード」と呼ばれています。たとえば、メジャー・スケールをレから並べればドリアンというモードになります。他方、このスケールとモードの区別も曖昧で、「モードがスケールとして扱われる」なんてこともある訳で、実はポピュラーにおいてもスケールとモードの定義は、それほどはっきりしていなかったりします。
ですが、上の引用からも明らかなように、主属の関係がある音の連なりは「旋法」なのです。すると、ポピュラーで慣習的に「スケール」とされているものは、ほとんどが「旋法」に当たることになります。
ただ、カッコには「長音階またはハの旋法」とあります。ここから察するに、まずは音列があり、音列に主属の関係を定めれば旋法となる。その旋法に更に何らかの限定を施したものが音階となるのではないか? と思えてきます。ところが、そうではないのです。
音階(gamme)=音列あるいは旋法の隣接した音を次々に奏する旋律的な動き。(p.15)
これを見ると、「隣接した音を次々に奏する旋律的な動き」に重きがあることが分かります。すると、ポピュラー的に「スケール・ノートを3度間隔で奏でたもの」は、2度間隔(隣接)していないことになるため、音階ではないことになります。
すると、旋法の説明に登場した「長音階またはハの旋法」との言い回しはいささか奇異に思えてきますが、以上を整理すると、
- 旋法: ポピュラーで言うスケール。主属関係がある。モードとは別モノ。
- 音階: 隣接した音を連続的に「奏でたもの」。ポピュラーで言うスケールとは別物
- 音列:
キーの中身。単なる音の集合であり、主属関係はない。
和音(accord)=三つ以上の音を同時に鳴らすこと。
これはポピュラーのコードと同じですね。二つではコードと呼ばないのもポピュラーと一緒です。
総和音(accord total)=ひとつの旋法またはある特定の音列をなす音を全て含んでいる和音。
ポピュラー的に言えば、メジャー・スケールの総和音は、ドレミファソラシの7音全てが同時に鳴った和音ということになります。これに該当するポピュラーの概念を、オイラは見聞きしたことがありません。
結果旋法(mode résultant)=連続した二つの和音、または組み合わされた二つの和音が含んでいる音、あるいは暗示している音によって構成される旋法。
厳密には違いますが、ポピュラー的にはある種のコード・スケールに相当すると見てよいでしょう。やはり厳密ではありませんが、ポピュラーにおいて五線譜が無く、コード譜しかないときに、ケーデンスに相当する箇所を見つけることで、曲全体の脈絡となるスケールを判定しますが、このような形で判定されたスケールも、ある種の結果旋法と言えるかもしれません。
ポピュラーとクラシック、似たような用語は使っているのに、これだけ意味が違うというのは驚きです。
今回はここまで。
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COMMENT
HN:
べぇす
性別:
男性
趣味:
音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。
……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!
◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2
※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!
◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2
※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
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