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楽理一般がメイン、一応。とはいえ書いているヤツは素人ですので、誤解・勘違い・間違いも多いかと思います。色々教えてください!
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こちらのノートです。

前回
、ホールズワースが言う「キー」が、一般的な「キー」と違って、基本的なコード・クォリティのことであることを確認しました。このため、コード・チェンジのたびにキーも変わることになります。また、ある箇所に「GM7」とコードがある場合は、キーは「Gメジャー」となります。

ここで、以前確認できた用語と合わせて振り返っておきます。

以前ホールズワースの用語を確認した際、「ファンダメンタル・ノート」について次のように述べました。

「基礎音」と訳して良いのかどうか。ともかく、一般的に言えば「トニック」のことです。"Just for the Curious"で確認したように、ホールズワース自身はスケールに始まりや終わりとなるトニックを認めていないのですが、"Melody Chords for Guitar"では調号との関わりで(よってダイアトニック・スケールを土台に)スケールを捉え、トニックのことをfundamental noteと呼び表します。そして、ダイアトニック・スケールのfundamnetal noteを「1」として、スケール・ノートに7まで番号を振る、という、極めて一般的なことをします。ただ、ローマ数字を使わず、アラビア数字を使ってい ます。

オイラが上で「調号との関わりで(よってダイアトニック・スケールを土台に)スケールを捉え、トニックのことをfundamental noteと呼び表します。」とまとめた根拠を、実際に"Melody Chords for Guitar"から引用しておきましょう。

Scale notes are numbered, as counted from the fundamental note, in numerical order in the ascending scale, in accordance with the key signature and including the fundamental note in the count. (p.7)

念のため、訳しておきましょう。

スケール・ノートには番号が付与される。ファンダメンタル・ノートからスケールの上行に合わせて番号順に数える。数える際は、調号に合わせ、ファンダメンタル・ノートも勘定に入れる。

平行調をどう処理するのかについては触れられていませんが、何らかの方法で解決されたものと仮定すれば、調号から判定されるスケールのトニックをファンダメンタル・ノートと呼び、その音を1と数え(勘定に入れるんですから)、スケールの上行に合わせて、他のスケール・ノートも順次数える、という話です。

その上で前回確認したキーの話を考え合わせると、一般にいうダイアトニック・コードは、ホールズワース的に言えば、「同じスケールに属しつつ異なるキーに成立したコード」と言うことになりそうです。他方、これまで確認してきたホールズワースが例示するコードは、キーをスケールとファンダメンタル・ノートに合わせつつ(スケールがメジャー・スケールで、ファンダメンタル・ノートがGであれば、キーをGメジャーにする、という形で)、リーディング・ノートでスケール・ノートやオルタード・ノートを奏でるものでした。いわゆるダイアトニック・コードは、3声であれ4声であれ、スケール・ノートをなぞるのはリーディング・ノートではなくルートです。ホールズワースがプレイするコードが、メロディアスでありながら、一般的なコードとは違って不思議な響き方をするのは、この様なコードを構築する様式の違いに求められるのかもしれません。

ともかく、一般には「導音」と訳されるリーディング・ノートが、むしろメロディを奏でるために用いられるコードのトップ・ノートを指すことといい、慣習的な用語とは異なる語法をホールズワースは取り入れるので、注意する必要があります。


では、ここから先を続ける上で、改めて確認しておくべき用語・概念を確認します。

ホールズワースは、これからしばら、これまで取り上げてきたメジャー・スケールから構成したコードに様々な「実験」を施していきます。この実験を説明する際、特に定義を与えずに色んな言葉を使い出します。オイラが読んだ限りではありますが、それらの言葉の意味合いを今のうちに示しておきます。

  • コモン(スタンダード)・コード
これまで取り上げたメジャー・コードに限ったものではないのでしょうが、5thがP5の他にb5や#5となる場合も含め、これまで確認してきたコードは全て、トライアドにリーディング・ノートを付加したものでした。このようなコードを「コモン(スタンダード)・コード」と、ホールズワースは呼んでいます。これ、一般的にも言うんでしょうか?

  • プログレッシヴ・コード
上で見たように、コードの構成を、さしあたりトライアドとリーディング・ノートに分けて考えたのですが、その際のトライアドが、他のスケール・ノートやオルタード・ノートに置き換えられることもあるようです。そのようなコードを「プログレッシヴ・コード」と呼びます。

  • ハーモニー・パート
コードからリーディング・ノートを除いた部分を「ハーモニー・パート(harmony parts、複数形)」と呼びます。特に、最低音、バスを「ベース・パート(the bass part、定冠詞付き単数)」と呼びます。


では、次回から、具体的な実験内容を見ていきます。……のつもりだったのですが、"Melody Chords for Guitar"を読み進めたところ、コモン(スタンダード)・コードを変形する作業について、「どういうコードに対してどういう作業をしたらどうなる」といった話が出てきまして、これが、これまで確認したメジャー・スケールのコードだけでは済まないんですよね……

というわけで、次回は、マイナー・スケールなど、他のスケールからもコードを取り出す作業を確認したいと思います。一通り紹介されているスケールを確認した後で、コードの実験に戻ることにします。

なお、ここまで改訂手思いついたので付け足しておきます。

Gメジャー・キーでコードを構成する際、リーディング・ノートがFになる場合について、ホールズワースは紹介していなかったのです。M6のEがリーディング・ノートになる場合は紹介しており、そのEがaug6となったE#の場合については、パッシング・ノートとしてありうるとしているにも関わらず……

どうしてそれをG7として紹介しないのか? これを謎とした上でこれまで見てきたのですが、ドミナント・コードを構成するには、ドミナント・スケールを前提にしなければならない、と考えるようなのです。キー(ホールズワース固有の意味での)ががメジャーやマイナーである以上、そこからはドミナント・コードは構成できない。これが、ホールズワースの考え方のようです。

ちなみに、今まで確認してきたメジャー・スケールの他に、"Melody Chords for Guitar"で紹介されているスケールは、
  • マイナー・スケール
  • ドミナント・スケール
  • ディミニッシュド・ドミナント・スケール
の3種。メジャーも数えれば4種となります。

"Melody Chords for Guitar"で説明されている手法を、"Just for the Curious"で紹介されてるスケールに当てはめると、慣習的なコード・シンボルでは表記できないようなコードが構成可能になると言えるのかもしれませんね。




今回はここまで。
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男性
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音楽(素人レベル)
自己紹介:
一応趣味でベースを弾く。

……けど、だれだっていいじゃん、オイラなんか!


◎音楽関係のプロフィール
・ベース歴: 15年以上
・譜面の読み書き: 不自由
・初見演奏: 無理
・利用譜面エディタ: Allegro 2007→Finale 2010
・利用DTMソフト: Music Creator 2

※楽理関係を扱ったことを書いていますが、上記のように音楽については素人です。書かれている内容を鵜呑みにされないよう、ご注意ください。
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